2024年09月
トップ  > ASEAN科学技術ニュース> 2024年09月

プラスチック問題を解決する3つの技術を発表 フィリピン

フィリピン科学技術省(DOST)は8月13日、国内のプラスチック依存が原因となって起こる問題を軽減するための3つの技術を発表した。

研究開発を行ったのは、DOST産業・エネルギー・萌芽技術評議会(DOST-PCIEERD)のStartup Grant Fund(SGF)プログラムを通じて、総額1300万フィリピンペソの資金提供を受けたスタートアップ3社である。

ロビン・マシン・マニュファクチャリング(Robin Machine Manufacturing)社は、ペットボトルやブリキ缶などを回収し、報酬と引き換えるシステムであるリサイクル・オンデマンド・ビン(ROBIN)を開発した。SACHIグループ社は、植物のキャッサバを用いたバイオプラスチックを開発し、性能を向上させ、製造コストを削減するための添加剤の検討を行った。レスティックス(Lesstics)社は、使い捨てプラスチック(SUP)から屋根瓦の開発を行った。

DOST-PCIEERDのエグゼクティブ・ディレクターであるエンリコ・パリンギット(Enrico C. Paringit)博士は、スタートアップが今後開発する技術について、フィリピンのプラスチック問題の対処に役立つとする楽観的な見方を示し、「私たちは、スタートアップが開発する技術が市民の手に渡り、活用されることを楽しみにしています。 今後さらに多くのイノベーションが生まれることを期待しており、国内のゲームチェンジャーを支援する準備ができています」と述べた。

DOSTのレナート・U・ソリダム(Renato U. Solidum Jr.)大臣は、このスタートアップ支援について、使い捨てプラスチック問題に対処する産業を支援するためのDOSTの取り組みであるとした。同大臣は、「スタートアップは強力な経済です。DOSTは、循環型経済の強化に向けて、業界にソリューションとオープンな機会を提供し続けます。スタートアップは研究開発を通して、革新的なイノベーションを生みだし国家的問題に解決策をもたらします」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

上へ戻る