中国の食料サプライチェーンの基調-その動向を探る-
(第1回)中国の食料は、何がどこから来るのか?
2026年06月09日

高橋五郎: 愛知大学名誉教授(農学博士)
略歴
愛知大学国際中国学研究センターフェロー
中国経済経営学会前会長
研究領域 中国農業問題全般
1.輸入圧力の背景-負ける生産コスト
(1)自給率比較
中国の食料輸入が増える傾向が続いていることは、いまや周知の事実であろう。食料輸入が増える一方、相応の食料国内生産を維持できていないところに、中国の食料自給問題が深刻化する背景がある。
中国の食料輸入が増加すれば、食料自給率が100%を超える国が世界に向けて供給できる食料のかなりの量を輸入することになり、食料の国際価格およびサプライチェーンに与える影響が小さくない。中国の増加する食料輸入が国際価格にどのような直接・間接の影響を与えるか、という点は、データ収集に努め、本シリーズで試みる予定である。
| ソース:https://ssfssr-app.github.io/ssfssr-app/ | ||||||||||||||
| 年次 | 2010 | 2011 | 2012 | 2013 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
| ssfssr(%) | 88.8 | 90 | 88.2 | 90.2 | 90.4 | 88.9 | 85.5 | 83.2 | 81.7 | 80.9 | 75.3 | 73.2 | 74.6 | 73.7 |
表1は最近10数年間の食料自給の動向を示すが、2014年の90.4%をピークに、2018年81.7%、2020年75.3%、2023年73.7%と低下するトレンドが明瞭になっている。
なお中国と世界各国との食料自給率の年次別比較をしたい場合は、次のリンクを参照されたい(「国別食料自給率データベース(SSFSSR: Supply Side Food Self-Sufficiency Ratio)[1]」)。
(2)生産コスト比較
中国には食料生産を増やす、あるいは維持できるポテンシャルが、潜在的な部分を含めると十分にあると思う。そのポテンシャルがいま、①気候変動、②食料生産インフラの未完成、③新しい食料生産技術と伝統的技術との置き換わりが途上にあること、④新しい食料生産システムに、より適していそうな土地制度が未完成であることなどにより、十分に発揮できていない局面にある。
| とうもろこし | 米 | 小麦 | 大豆 | 菜種 | |||||||
| 年 | 中国 | アメリカ | ブラジル | アメリカ | タイ | アメリカ | オーストラリア | アメリカ | ブラジル | アメリカ | カナダ |
| 2010 | 100 | 74.6 | 62.2 | 94.4 | 91.1 | 74.8 | 71.6 | 56.2 | 48.7 | 83.2 | 65.4 |
| 2023 | 100 | 47.2 | 40.7 | 94.9 | 82.3 | 62.9 | 53.7 | 59.5 | 59.9 | 47.8 | 63.3 |
| 牛肉(骨付き) | 豚肉(骨付き) | 鶏肉 | 牛乳 | ||||||
| 年 | 中国 | オーストラリア | デンマーク | オーストラリア | デンマーク | オーストラリア | デンマーク | ニュージーランド | ブラジル |
| 2010 | 100 | 65.3 | 72.3 | 110.3 | 72.3 | 78.6 | 50.2 | 82.3 | 93.1 |
| 2023 | 100 | 33.7 | 35.4 | 59.8 | 65.8 | 49.4 | 52.3 | 65.3 | 53.8 |
ソース:FAOSTAT.
注:牛乳は2023年ではなく2021年.
その結果、表2のように、食料の国際競争力が改善されないどころか、むしろ、一層低下している。この事実は、そうしたポテンシャルが活かされていない状況を物語っていよう。表2は、中国が輸入している主な食料のうちから特に重要な9品目を取り上げ、中国価格を100として生産者価格の国際比較をしたものである。
同表は2段からできており、上段が2010年、下段が2023年(原データ欠如の場合は2021年)で、期間経過による中国価格の上昇・下降の動向が見えるようになっている。ここで取り上げた9品目以外のほとんども、中国の生産者価格は国際的に分が悪いか良くない。
・ とうもろこし:中国はアメリカ・ブラジル価格より30~40ポイント高く(2010年、以下同)、その差がさらに広がっている(2023年、以下同)。
・ 米:中国はアメリカ・タイ価格より5~10ポイント高く、アメリカとは変化ないが、タイとの間ではその差が20ポイント近くに開いている。
・ 小麦:中国はアメリカ・オーストラリア価格より25~30ポイント高く、その差がさらに広がっている。
・ 大豆:中国はアメリカ・ブラジル価格より45~50ポイント高い。その差はやや縮小しているものの、依然大きな差がある。
・ 菜種(食用油原料):中国はアメリカ・カナダ価格より20~35ポイント高く、その差がさらに広がっている。とくに、アメリカとの差が広がり、2倍以上になっている。
・ 牛肉(骨付き):中国はオーストラリア・デンマーク価格より30ポイント程度高く、その差はさらに広がり、3倍弱になっている。
・ 豚肉(骨付き):中国はオーストラリア価格よりも低かったが、2023年には約40ポイント高くなった。またデンマーク価格よりも約30ポイント高く、その差はさらに広がっている。
・ 鶏肉:中国はオーストラリア・デンマーク価格よりも20~50ポイント高く、その差がさらに広がり、とくにオーストラリアに比べ60ポイント高くなった。
・ 牛乳:中国はニュージーランド・ブラジル価格よりも10~20ポイント高く、その差は40ポイント前後に広がっている。
ここでは2010年と2023年との間の変化を視野に置いたが、トレンドは、この両年にかぎらず連年、中国に不利なかたちで動いている。これはドル表示なのだが、2010年と2023年を比較すると人民元は4.6%低下した(年平均:FRED=連邦準備制度経済データによる)。したがって、ドル表示の中国の生産者価格も低下しそうなものだが、実際は逆に上昇しているのだから、中国の国際価格競争力の低下傾向が強まったことは否定できない。
中国の食料生産者価格競争力が低下しつづける理由は、前述した①~④の要因により、国内供給を増やすポテンシャルが十分に活かされていないことにあるほか、国内生産食料の品質面の改良になお課題があることも指摘できよう。
2.中国はどんな食料を輸入しているのか?-急増する輸入
中国の食料輸入量が増えているのは事実にしても、どんな品目が占めるのか、といった詳細についてはほとんど知られていない(なお水産物は本稿から除外している)。それを知る手がかりが表3である。輸入していない品目は第一次産品ではライ麦、ヤム、てんさいなどわずかである。第二次産品では輸入していない品目はないといってよい(ただし2024年は卵、綿実油のデータを欠くため断言できない)。
| 品目名 | 2010年(t) | 2024年(t) | 増減量(t) | 増減率(%) | |
| 一 次 産 品 |
小麦・同製品 | 1,218,723 | 11,007,651 | 9,788,928 | 803.2 |
| 米・同製品 | 363,156 | 1,624,681 | 1,261,525 | 447.3 | |
| 大麦・同製品 | 2,367,155 | 14,239,729 | 11,872,574 | 501.6 | |
| とうもろこし・同製品 | 1,572,394 | 13,635,894 | 12,063,500 | 767.2 | |
| ライ麦・同製品 | ― | 0 | ― | ― | |
| オーツ麦 | 56,804 | 470,341 | 413,537 | 728.0 | |
| ミレット・同製品 | ― | 7,007 | ― | ― | |
| ソルガム・同製品 | 83,259 | 8,655,827 | 8,572,568 | 10,296.3 | |
| その他穀物 | 524 | 230,340 | 229,816 | 43,858.0 | |
| じゃがいも・同製品 | 68,752 | 25,387 | ▲ 43,365 | ▲ 63.1 | |
| キャッサバ・同製品 | 6,500,678 | 6,308,180 | ▲ 192,498 | ▲ 3.0 | |
| さつまいも | 87 | 10,429 | 10,342 | 11,887.6 | |
| その他根菜 | ― | 237 | ― | ― | |
| やむいも | ― | ― | ― | ― | |
| さとうきび | ― | 2,984,098 | ― | ― | |
| てんさい | ― | ― | ― | ― | |
| その他野菜 | 320,857 | 351,012 | 30,155 | 9.4 | |
| 大豆 | 54,797,528 | 105,032,704 | 50,235,176 | 91.7 | |
| 落花生 | 14,215 | 759,514 | 745,299 | 5,243.0 | |
| ひまわり種子 | 7,332 | 148,650 | 141,318 | 1,927.4 | |
| 菜種・マスタード種 | 1,600,375 | 6,386,562 | 4,786,187 | 299.1 | |
| 綿実 | 15,561 | 574,385 | 558,824 | 3,591.2 | |
| ヤシ(コプラ含む) | 138,490 | 912,584 | 774,094 | 559.0 | |
| ごま種子 | 390,629 | 1,182,602 | 791,973 | 202.7 | |
| パーム核 | ― | 345 | ― | ― | |
| その他油糧種子 | 236,080 | 766,390 | 530,310 | 224.6 | |
| 豆類 | 81,859 | 688,979 | 607,120 | 741.7 | |
| えんどう豆 | 552,554 | 1,390,508 | 837,954 | 151.7 | |
| その他豆類 | 49,901 | 199,145 | 149,244 | 299.1 | |
| ナッツ・製品 | 109,836 | 410,277 | 300,441 | 273.5 | |
| りんご・同製品 | 66,881 | 97,538 | 30,657 | 45.8 | |
| 柑橘類 | 105,276 | 305,139 | 199,863 | 189.8 | |
| バナナ | 665,230 | 1,686,720 | 1,021,490 | 153.6 | |
| その他果物 | 1,034,834 | 4,014,011 | 2,979,177 | 287.9 | |
| トマト(加工) | 3,434 | 10,200 | 6,766 | 197.0 | |
| その他野菜(加工) | 1,409 | 582 | ▲ 827 | ▲ 58.7 | |
| 砂糖(原料) | 1,766,032 | 4,347,631 | 2,581,599 | 146.2 |
| 品目名 | 2010年(t) | 2024年(t) | 増減量(t) | 増減率(%) | |
| 二 次 産 品 |
牛肉 | 32,801 | 2,914,118 | 2,881,317 | 8,784.2 |
| 羊・山羊肉 | 56,916 | 366,480 | 309,564 | 543.9 | |
| 豚肉 | 902,645 | 2,205,694 | 1,303,049 | 144.4 | |
| 家禽肉 | 542,010 | 942,278 | 400,268 | 73.8 | |
| その他肉 | 137,074 | 402,286 | 265,212 | 193.5 | |
| 卵 | 44 | 0 | ▲ 44 | ▲ 100.0 | |
| 牛乳(バター除く) | 727,835 | 2,233,551 | 1,505,716 | 206.9 | |
| バター・ギー | 23,449 | 136,187 | 112,738 | 480.8 | |
| とうもろこし胚芽油 | 375 | 107 | ▲ 268 | ▲ 71.6 | |
| 大豆油 | 1,340,717 | 282,127 | ▲ 1,058,590 | ▲ 79.0 | |
| 落花生油 | 68,458 | 254,694 | 186,236 | 272.0 | |
| ひまわり油 | 136,854 | 1,091,668 | 954,814 | 697.7 | |
| ごま油 | 1,114 | 407 | ▲ 707 | ▲ 63.5 | |
| 菜種油 | 985,309 | 1,880,516 | 895,207 | 90.9 | |
| パーム核油 | 478,369 | 651,424 | 173,055 | 36.2 | |
| オリーブ油 | 24,741 | 26,523 | 1,782 | 7.2 | |
| その他植物油 | 5,878,117 | 4,039,120 | ▲ 1,838,997 | ▲ 31.3 | |
| 綿実油 | 16 | 6 | ▲ 11 | ▲ 65.6 | |
| ヤシ油 | 307,153 | 170,375 | ▲ 136,778 | ▲ 44.5 | |
| 砂糖(粗糖換算) | 1,766,044 | 4,347,859 | 2,581,815 | 146.2 |
ソース:FAOSTAT Detailed Trade Matrix(2010年・2024年)。
注:水産物はFAOSTATに収録外。▲はマイナス。
2010年と2024年を比較して、輸入量が減少した品目は第一次産品と第二次産品を合わせて10品目、ほとんどが食用油関係の品目で、代替できる他の品目の食用油が増えたか、食用油生産のための原料輸入を増やして、国内生産に切り替えたためである。
なおこの表も2010年と2024年の両年で示しているが、各輸入食料の量の変化の有無・その状況を見るためである。
まず、第一次産品だが、2010年における輸入量が100万トン以上の品目は、多い順に大豆、キャッサバ、大麦・同製品、砂糖(原料)、菜種・マスタード種、とうもろこし、小麦・同製品、その他果物で、上位8品目に該当する。
2024年になると大きな変化が起きた。それぞれの輸入量が大きく伸びただけでなく、100万トン以上の品目に新たに5品目、ソルガム・同製品、さとうきび、バナナ、えんどう豆、ごま種子が加わった。
それだけでなく、量的に大幅に増えた品目も少なくない。たとえば最多の輸入量の大豆は約2倍・1億500万トンに、大麦・同製品は6倍の1,400万トン強に、とうもろこしと小麦・同製品はそれぞれ1,400万トン、1,100万トンと約9倍に、ソルガム・同製品は100倍強の900万トンにと、それぞれが大きく増えている。
第二次産品の場合、2010年における輸入量100万トン以上の品目はその他植物油、砂糖(粗糖換算)、大豆油の3品目、だが2024年にはその他植物油、砂糖(粗糖換算)、菜種油、豚肉、牛乳、ひまわり油、牛肉の7品目に増え、量的にもそれぞれが大きく増えた。とくに砂糖(粗糖換算)は約2.5倍の440万トンに、豚肉も約2.5倍の220万トンに、牛肉は88倍の290万トンに、牛乳は3倍の220万トン、菜種油は2倍の190万トン、ひまわり油は8倍の110万トンなど、食生活の近代化が急速に進んだことをも背景に、輸入が大きく膨らんだ。
3.強い一国依存
中国の食料輸入の特徴の一つなのだが、輸入食料のほとんどの品目に当てはまることとして、輸入相手先の一国あるいは極めて少数の国への依存が強いことである。この事実は表4から一目瞭然であろう。
| ← 2010年 | 2024年 → | |||||||
| 品目名 | 1位輸入先国 | シェア(%) | 総輸入量(t) | 品目名 | 1位輸入先国 | シェア(%) | 総輸入量(t) | |
| 一次産品 | 大豆 | 米国 | 43.1 | 54,797,528 | 大豆 | ブラジル | 71.1 | 105,032,704 |
| キャッサバ・同製品 | タイ | 79.9 | 6,500,678 | 大麦・同製品 | オーストラリア | 36.9 | 14,239,729 | |
| 大麦・同製品 | オーストラリア | 57.5 | 2,367,155 | とうもろこし・同製品 | ブラジル | 47.4 | 13,635,894 | |
| 砂糖(原料) | ブラジル | 61.7 | 1,766,032 | 小麦・同製品 | オーストラリア | 30.5 | 11,007,651 | |
| 菜種・マスタード種 | カナダ | 99.9 | 1,600,375 | ソルガム・同製品 | 米国 | 65.7 | 8,655,827 | |
| とうもろこし・同製品 | 米国 | 95.5 | 1,572,394 | 菜種・マスタード種 | カナダ | 96.0 | 6,386,562 | |
| 小麦・同製品 | オーストラリア | 62.4 | 1,218,723 | キャッサバ・同製品 | タイ | 61.3 | 6,308,180 | |
| その他果物 | ベトナム | 40.3 | 1,034,834 | 砂糖(原料) | ブラジル | 88.2 | 4,347,631 | |
| バナナ | フィリピン | 65.7 | 665,230 | その他果物 | タイ | 35.2 | 4,014,011 | |
| えんどう豆 | カナダ | 87.0 | 552,554 | さとうきび | ミャンマー | 50.8 | 2,984,098 | |
| 米・同製品 | タイ | 82.3 | 299,038 | バナナ | ベトナム | 37.1 | 1,686,720 | |
| ごま種子 | エチオピア | 43.6 | 390,629 | えんどう豆 | ロシア | 46.5 | 1,390,508 | |
| その他野菜 | ベトナム | 55.3 | 320,857 | ごま種子 | ニジェール | 26.7 | 1,182,602 | |
| その他油糧種子 | カナダ | 92.2 | 236,080 | ヤシ(コプラ含む) | インドネシア | 42.5 | 912,584 | |
| ヤシ(コプラ含む) | ベトナム | 87.6 | 138,490 | その他油糧種子 | ロシア | 68.8 | 766,390 | |
| ナッツ・製品 | 米国 | 33.0 | 109,836 | 落花生 | スーダン | 46.3 | 759,514 | |
| 柑橘類 | 米国 | 86.0 | 105,276 | 豆類 | ミャンマー | 54.1 | 688,979 | |
| ソルガム・同製品 | オーストラリア | 82.9 | 83,259 | 綿実 | オーストラリア | 87.0 | 574,385 | |
| 豆類 | ミャンマー | 91.8 | 81,859 | 米・同製品 | ミャンマー | 34.7 | 563,885 | |
| じゃがいも・同製品 | 米国 | 80.6 | 68,752 | オーツ麦 | オーストラリア | 50.3 | 470,341 | |
| りんご・同製品 | チリ | 75.8 | 66,881 | ナッツ・製品 | 米国 | 34.3 | 410,277 | |
| オーツ麦 | オーストラリア | 99.9 | 56,804 | その他野菜 | ミャンマー | 58.0 | 351,012 | |
| その他豆類 | インド | 51.7 | 49,901 | 柑橘類 | 南アフリカ | 44.0 | 305,139 | |
| 綿実 | オーストラリア | 93.0 | 15,561 | その他穀物 | ロシア | 96.3 | 230,340 | |
| 落花生 | インド | 68.2 | 14,215 | その他豆類 | ミャンマー | 52.5 | 199,145 | |
| ひまわり種子 | カザフスタン | 51.2 | 7,332 | ひまわり種子 | カザフスタン | 53.4 | 148,650 | |
| トマト(加工) | イタリア | 58.5 | 3,434 | りんご・同製品 | ニュージーランド | 67.7 | 97,538 | |
| その他野菜(加工) | 北朝鮮 | 36.7 | 1,409 | じゃがいも・同製品 | 米国 | 42.0 | 25,387 | |
| その他穀物 | ロシア | 77.9 | 524 | さつまいも | ベトナム | 100.0 | 10,429 | |
| さつまいも | インドネシア | 97.7 | 87 | トマト(加工) | イタリア | 99.2 | 10,200 | |
| ライ麦・同製品 | (データなし) | ミレット・同製品 | ロシア | 100.0 | 7,007 | |||
| ミレット・同製品 | (データなし) | その他野菜(加工) | インドネシア | 51.9 | 582 | |||
| その他根菜 | (データなし) | パーム核 | インドネシア | 79.1 | 345 | |||
| やむいも | (データなし) | その他根菜 | パキスタン | 67.9 | 237 | |||
| さとうきび | (データなし) | ライ麦・同製品 | (データなし) | |||||
| てんさい | (データなし) | やむいも | (データなし) | |||||
| パーム核 | (データなし) | てんさい | (データなし) | |||||
| ← 2010年 | 2024年 → | |||||||
| 品目名 | 1位輸入先国 | シェア(%) | 総輸入量(t) | 品目名 | 1位輸入先国 | シェア(%) | 総輸入量(t) | |
| 二次産品 | その他植物油 | マレーシア | 58.4 | 5,878,117 | その他植物油 | インドネシア | 60.5 | 4,039,120 |
| 砂糖(粗糖換算) | ブラジル | 61.7 | 1,766,044 | 砂糖(粗糖換算) | ブラジル | 88.2 | 4,347,859 | |
| 大豆油 | ブラジル | 67.3 | 1,340,717 | 大豆油 | ロシア | 47.0 | 282,127 | |
| 菜種油 | カナダ | 92.7 | 985,309 | 菜種油 | ロシア | 58.2 | 1,880,516 | |
| 豚肉 | デンマーク | 40.3 | 902,645 | 豚肉 | スペイン | 23.8 | 2,205,694 | |
| 牛乳(バター除く) | ニュージーランド | 49.7 | 727,835 | 牛乳(バター除く) | ニュージーランド | 43.7 | 2,233,551 | |
| 家禽肉 | ブラジル | 52.7 | 542,010 | 家禽肉 | ブラジル | 59.2 | 942,278 | |
| パーム核油 | インドネシア | 58.3 | 478,369 | パーム核油 | インドネシア | 68.1 | 651,424 | |
| ヤシ油 | インドネシア | 63.2 | 307,153 | ヤシ油 | インドネシア | 59.6 | 170,375 | |
| その他肉 | オーストラリア | 52.5 | 137,074 | その他肉 | 米国 | 62.1 | 402,286 | |
| ひまわり油 | アルゼンチン | 77.5 | 136,854 | ひまわり油 | ロシア | 64.4 | 1,091,668 | |
| 落花生油 | アルゼンチン | 64.1 | 68,458 | 落花生油 | インド | 78.0 | 254,694 | |
| 羊・山羊肉 | ニュージーランド | 52.9 | 56,916 | 羊・山羊肉 | オーストラリア | 52.1 | 366,480 | |
| 牛肉 | ブラジル | 34.7 | 32,801 | 牛肉 | ブラジル | 46.0 | 2,914,118 | |
| オリーブ油 | スペイン | 44.9 | 24,741 | オリーブ油 | スペイン | 89.2 | 26,523 | |
| バター・ギー | ニュージーランド | 83.2 | 23,449 | バター・ギー | ニュージーランド | 84.2 | 136,187 | |
| ごま油 | インド | 45.4 | 1,114 | ごま油 | バングラデシュ | 65.0 | 407 | |
| とうもろこし胚芽油 | 米国 | 91.7 | 375 | とうもろこし胚芽油 | 香港 | 49.6 | 107 | |
| 卵 | ウクライナ | 100.0 | 44 | 卵 | (データなし) | |||
| 綿実油 | 米国 | 100.0 | 16 | 綿実油 | (データなし) | |||
ソース:FAOSTAT Detailed Trade Matrix(2010年・2024年) 単位:メートルトン(t)
同表には、品目ごとの輸入相手先が第1位の国のみを挙げたが、この点は2010年、2024年に共通して示されている。たとえば2024年だが、輸入相手先のシェアが60%以上の品目数は23品目、同表データのある全体数51品目の45%に及ぶ。この表にはないが、第2位を加えた手許のデータによれば、大多数の品目が上位2か国からの輸入である。
2024年に限って、輸入量にかかわらず一国依存のより強い品目(シェア80%以上)を挙げると以下の通りである。
第一次産品では、さつまいも(100%:ベトナム)、ミレット・同製品(同:ロシア)、トマト(加工)(99.2%:イタリア)、その他穀物(96.3%:ロシア)、菜種・マスタード種(96.0%:カナダ)、砂糖(原料)(88.2%:ブラジル)、綿実(87.0%:オーストラリア)。
第二次産品では、オリーブ油(89.2%:スペイン)、砂糖(粗糖換算)(88.2%:ブラジル)、バター・ギー(84.2%:ニュージーランド)。
輸入依存度の強い輸入相手先を地図にプロットすると、以上述べたことが端的に現れる。北米、そして南米はブラジル、FTAを結ぶ東南アジア、農業大国のオーストラリア、ニュージーランド、インド、そしてロシア。それ以外は、アフリカ、欧州のごく一部の国にとどまっている。
次回以降は、以上の中から、さらに深掘りすべきいくつかの点を取り上げたい。
[1]「国別食料自給率データベース」の理論的拠り所になっている拙論、A New Method for Calculating the Food Self-Sufficiency Ratio: Supply-Side Food Self-Sufficiency Ratio がこの4月、EU欧州委員会共同研究センター(JRC: Joint Research Centre)が運営する Knowledge for Policy(K4P)の文献リストに掲載された。
