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中国政府、「グローバル・ガバナンス」に関する白書を発表

Science Portal China編集部 2026年06月30日

 中国国務院新聞弁公室は2026年6月17日、「より公正で合理的なグローバル・ガバナンス体系の構築:中国の理念・提案・行動(構建更加公正合理的全球治理体系:中国的理念、倡議与行動)」と題する白書を発表した。

 白書は約2万字で構成され、国際社会が直面する課題に対する中国の認識や、グローバル・ガバナンスに関する中国の理念・提案・実践について整理している。中国政府は、近年の国際秩序の変化や地政学的対立、経済の不確実性などを背景に、既存のグローバル・ガバナンス体制の改革が必要との認識を示し、より公正で合理的な国際秩序の構築を訴えている。

 白書では、中国が国際社会に提唱してきた「人類運命共同体」や「共商・共建・共享(話し合い、共に建設し、成果を共有する)」の理念をグローバル・ガバナンスの基本的な考え方として位置付けている。また、国連を中心とする国際システムの維持や多国間主義の推進、発展途上国を含む各国の参加拡大などを重視する姿勢を示している。

 さらに、中国が2025年に提唱した「グローバル・ガバナンス・イニシアチブ」についても紹介している。同イニシアチブは、国際社会が直面する平和、安全保障、開発、環境、デジタル分野などの課題への対応において、多国間協力の強化や国際機関の役割向上を目指すものとして説明されている。白書によれば、同イニシアチブは約160の国・国際機関から支持を得ており、60以上の国が参加する「グローバル・ガバナンス友好グループ(Friends of Global Governance)」が設立されているという。

 白書本文は5章構成で、「世界が直面する危機と課題」「グローバル・ガバナンス・イニシアチブの意義」「中国の貢献」「今後の方向性」などをテーマとしている。その中では、国連憲章や国際法に基づく国際秩序の維持、平和と発展の推進、国際機関改革の必要性などについても言及している。

 近年、中国は国際協力や国際秩序に関する独自の政策理念の発信を強化している。これまでにも「一帯一路」構想に加え、「グローバル発展イニシアチブ(GDI)」「グローバル安全保障イニシアチブ(GSI)」「グローバル文明イニシアチブ(GCI)」などを相次いで打ち出してきた。今回の白書は、こうした個別の提案を含む中国のグローバル・ガバナンスに関する考え方を体系的に整理した文書として位置付けられる。

 なお、白書では科学技術について独立した章を設けてはいないが、気候変動、デジタル経済、人工知能(AI)など、国境を越える課題への対応において国際協力の重要性を強調している。中国は近年、AIガバナンスやデータガバナンスなどの分野でも国際ルール形成への関与を強めており、グローバル・ガバナンスをめぐる議論は今後、科学技術政策とも密接に関わるテーマとして注目される可能性がある。

 白書全文は下記、参考リンクで公開されている。

 

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