2025年06月23日-06月30日
トップ  > 科学技術ニュース >  2025年06月23日-06月30日 >  「AIドライバー」が運転する無人バス、その乗り心地は?

「AIドライバー」が運転する無人バス、その乗り心地は?

2025年06月24日

 走行中なのに、運転席には誰もおらず、ハンドルだけが回っている。そんな路線バスに乗るのは、どんな気分だろうか。自動運転技術開発ベンチャーの「馭勢科技」(UISEE)が独自開発した自動運転レベル4(高度運転自動化)のB19自動運転バスに乗り、「AIドライバー」のベールを明らかにした。人民日報アプリが伝えた。

 B19自動運転バスは、外観こそ他の路線バスとほとんど変わらないものの、ルーフには多数のカメラやセンサーが設置されており、乗客の好奇心を引く。車内には大型ディスプレイが備えられ、現在の交通状況がリアルタイムで3Dマッピングされており、乗客が走行の様子を一目で確認できる。

「AIドライバー」には「脳」と「目」がある。「脳」は自動運転制御装置で、「目」はルーフに搭載されているセンサーで、360度に目を配ることができる。

 スタッフによると、B19自動運転バスには、長距離用のLiDARや死角補完用LiDAR、平面・中距離・魚眼カメラなど複数のセンサーを搭載しており、約200メートル以内の情報を死角なく360度で取得し、ミリ秒単位で「脳」に送信することができる。これにより、車線走行、自動障害物回避、インフラ連携、交差点通過、自動車線変更、追従走行、緊急車両に道を譲るといった多彩な運転操作が、アルゴリズムによって正確に実行される。

 自動運転とはいえ、試乗中は安全確保のためにスタッフが乗車している。これは突発事態への対応を担うもので、安全員の席には緊急ブレーキボタンがあり、万一の事態には車両を即座に停止できる仕組みとなっている。

 このバスにはさらに、乗客の安全を守るための特別なシステムも存在する。各座席の下には圧力センサーが搭載されており、乗客がシートベルトを着用しているかどうかを検知する。着用していない場合、車内に警告音が鳴り、コントロールパネルにも警告が表示される。

 馭勢科技は、中国の「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」中小企業の中でも、特に成長力を備えた「小巨人企業」に選定されている。さらに、北京市のユニコーン企業であり、デジタル経済の代表的企業にも位置づけられている。

 同社は「AIドライバーがあらゆる業界でサービスを提供する」ことを目指し、「オールシーン、完全無人、全天候」対応の自動運転技術を研究しており、独自開発したレベル4の自動運転システム「U-Drive」通じて、安全かつ信頼性の高いAIドライバーを提供。乗用車・商用車・産業車両・特殊用途車両の4分野で、10種類以上の典型的な自動運転シーンに対応している。

 また馭勢科技は、北京市科学技術委員会や中関村管理委員会の支援を受け、国産スマート運転コントローラの研究開発を進めており、一部では、すでに小規模の導入が始まっている。

 同社は今年末までに、大規模な本格導入を予定している。馭勢科技の共同創始者である呉甘沙董事長兼最高経営責任者(CEO)は、「『一帯一路』共同建設を契機に海外展開を進めており、これまでに、サウジアラビアやアラブ首長国連邦、シンガポール、カタールなどで、自動配送、自動バス、自動物流といった多様な自動運転サービスを提供してきた」と語った。

(画像提供:人民網)

 
※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます
 

中国科学技術ニューストップへ
上へ戻る