World Robot Summit2025過酷環境ドローンチャレンジで準優勝 台湾ITRI

台湾の工業技術研究院(ITRI)は11月18日、災害後の救助シナリオにおける無人航空機(UAV)の性能を評価する国際ロボット競技会「World Robot Summit」の過酷環境ドローンチャレンジ(HEDC)部門で初参加ながら準優勝したと発表した。

HEDC競技委員会委員長・野波健蔵氏(後列左から3人目)と記念撮影するITRI Aチーム
(出典:ITRI)

ITRIのドローンは、災害調査とルートマッピングのための13キロメートルの沖合飛行、閉じ込められた被災者の位置特定と物資輸送、屋内偵察に関する3つの過酷な任務を1時間以内に完了させた。日本の厳しい通信・飛行規制にもかかわらず、チームは効率的な連携と現場での迅速な調整により、これらの制約を克服した。ドローンはITRIが最適化した電動推進システム、軽量設計、センサー融合技術の有効性を実証し、実際の救助活動に不可欠な耐久性と精度を実現した。

このドローンの性能は、これまでのHEDC競技で達成されたことのない二つの快挙によって特徴づけられた。すなわち、UAVが達成した最遠となる救助地点への到達と、建物内の捜索任務における一人称視点(FPV)ドローンの投入である。これらの画期的な成果は、強風や海上飛行時の通信帯域の制限を克服し、捜索救助目標に正確に到達させUAVの卓越した耐久性と安定性を示した。母体ドローンにより現場へ空輸された小型FPVドローンは、低遅延通信のもとで狭く瓦礫が多い環境を航行し、任務範囲をさらに拡大することに成功した。建物への精密な出入りを3回繰り返し、詳細な屋内偵察と生存者の特定を行った。

今年の競技会は日本の福島ロボット試験場で行われ、大規模な災害後に道路や通信が途絶える極端な状況が再現された。高い難易度と多様な任務は、すべての参加チームの技術統合や飛行自律性、適応力の限界を押し上げた。ITRIは今後、公共分野と産業分野の両方に対応するため、リレー通信、衛星接続、軽量AIモジュールなどのイノベーションを通してUAVの耐障害性と応答性の向上を図る予定である。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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