3つの研究開発成果がR&D100アワードを受賞 台湾ITRI

台湾の工業技術研究院(ITRI)は11月24日、再生医療と持続可能な技術に関する3つの研究開発成果が2025年のR&D100アワードに選ばれたと発表した。

2025 R&D 100アワード受賞を祝うITRIとその他台湾の受賞者ら
(出典:ITRI)

受賞したのは、人工靭帯「バイオ・インスパイアード靭帯スキャフォールド(BILS)」、複合繊維を化学リサイクルする「Circu-Texfilm」、廃タイヤを高活性ゴム粉末に再生する「AI-WaJe」である。いずれも分析/試験、機械/材料、プロセス/プロトタイピングの各部門で評価された。

BILSは前十字靭帯再建術などでの治癒促進を目的に開発された人工靭帯で、多孔質構造とバイオ複合材料が軟部組織と硬組織の統合を高める。従来のPET靭帯と比べ破断強度が3倍で、機能回復は30%速いとされる。この技術は台湾の新光合成纖維(Shinkong Synthetic Fibers)社や、合碩生技(OssAware Biotech)社と共同で開発された。

Circu-TexfilmはPET/PUやPET/OP複合繊維を手作業で分解せずに化学リサイクルし、混色生地を均一な外観の樹脂や防水透湿フィルムへ直接再生する技術である。PET/PU比率の最適化により高結晶性に起因する低通気性を克服し、GRSおよびbluesign認証を取得した。開発には台湾の興采実業(SINGTEX)社が協力した。

AI-WaJeはAI最適化した非熱水ジェット処理によって廃タイヤを高活性ゴム粉末へ再生する技術で、分子レベルで過剰架橋ゴムを選択的に分解し反応性を回復させる。大型トラックタイヤを6分で処理し、相対活性79%の粉末を生成できるとされる。

賞を主催したR&Dワールド副社長兼編集長のポール・ヘニー(Paul Heney)氏は、「台湾は重要な世界的R&Dハブです。ITRIは毎年素晴らしい仕事をしており、明確なビジョンと深い知識、科学者の好奇心の文化が強みです」と述べた。ITRIは18年連続で同賞を受賞し、通算69件となった。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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