プリント基板残留物を自動検査・除去するシステムを開発 台湾NSTC

台湾の国家科学及技術委員会(NSTC)は、台湾の中央大学(NCU)の研究者らがプリント基板(PCB)表面に残るポリマー残留物を自動で検査しレーザーで除去する「PCBポリマー残留物検査・レーザー修復システム(AOIR)」を開発したと発表した。

開発には、NCU機械工学科のジェン・ロン・ホー(Jeng-Rong Ho)教授が率いる学際的チームが参加した。材料分析、レーザー加工、自動光学検査(AOI)と画像認識、メカトロニクス統合、精密機械といった専門知識を組み合わせ、台湾の大手PCBメーカーであるユニマイクロン(UNIMICRON Technology)社と共同でプロトタイプを構築した。同社の生産要件を基に、ポリマー残留物を自動検出し除去する仕組みを設計した。

プロトタイプは、3軸精密ステージ、ラインスキャンカメラ、同軸ビジョンシステムを組み合わせ、画像取得と処理により特定箇所の残留物を狙い撃ちする構成である。その後、統合メカトロニクス制御の実装やレーザーモジュール設計、ハードウェアの設置とキャリブレーションを進め、既存のピックアンドプレースプラットフォームへの移行に成功した。システム精度は5µm未満に向上したとしている。

本システムには自社開発のヒューマンマシンインターフェースが搭載され、ラインスキャンカメラで銅表面を撮影・分析し、残留物の位置を特定した後、元の回路レイアウトと照合してレーザー加工を行う。広範な試験と条件最適化により、さまざまな残留物の効率的な除去が可能となった。硫酸銅処理、レーザー走査型共焦点顕微鏡、電子顕微鏡による検証では、銅表面を損傷することなく残留物を完全に除去できることが確認された。

この技術は、最大530mm×650mmのPCBパネルでの検査・除去工程に導入される予定であり、工程の自動化と精度向上に寄与するとしている。また、AOIとAOR(自動光学修理)の統合活用により、設備メンテナンスコストの削減や製造効率の向上、海外製機器購入の負担軽減が見込まれるという。

(2025年11月26日付発表)
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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