先進的な幹細胞製造の自動化プラットフォーム構築で産学連携 台湾・陽明交通大学

台湾の陽明交通大学(NYCU)は3月31日、幹細胞開発企業のGwo Xi ステム・セル・アプライド・テクノロジー(Gwo Xi Stem Cell Applied Technology)社および電子機器流通企業からバイオ分野へ参入したポダク・インターナショナル(PODAK International)社と、先進的な幹細胞製造の自動化プラットフォームの構築に向けた了解覚書(MoU)を締結したと発表した。

左から、ポダク・インターナショナル社のチェン・チャイユー(Chia-Yu Chen)会長、NYCU薬学部長のチーイン・ホアン(Chi-Ying Huang)教授、Gwo Xi ステム・セル・アプライド・テクノロジー社のチュアン・ミンシー(Ming-Hsi Chuang)会長
(出典:NYCU)

署名式は3月27日にNYCUで開催され、「2026年診断・治療・再生医療会議」と同時に実施され、国際的な専門家の立ち会いの下で合意が交わされた。

本連携は、再生医療分野における研究成果を産業規模へ移行するための統合基盤の確立を目的とする。Gwo Xi ステム・セル・アプライド・テクノロジー社が提供する米国食品医薬品局(FDA)の医薬品マスターファイル(Drug Master File)に登録された臨床グレードの脂肪組織から得られる幹細胞、ポダク・インターナショナル社が日本から導入する完全自動化細胞生産システム、さらにNYCUが有する人工知能(AI)を活用した創薬技術およびデータ基盤を統合する。

このプラットフォームは、無菌かつ閉鎖環境下において細胞製造の完全自動化と品質保証を実現し、大規模な細胞増殖における一貫性の確保に寄与する。特にAIによる画像解析を用いた24時間監視により、細胞培養工程の一貫性と品質の向上が期待される。

また、NYCUは独自の創薬データベースとAI技術を活用し、薬剤と標的分子の相互作用を予測することで開発期間の短縮を図る。基礎研究から臨床応用への移行が加速するとともに、台湾の再生医療産業の国際競争力の強化にもつながるとみられる。

NYCU薬学部長のチーイン・ホアン(Chi-Ying Huang)教授は「本連携により、研究と産業を結ぶ一体的な基盤が整います」と述べ、産学連携の意義を強調した。Gwo Xi ステム・セル・アプライド・テクノロジー社のチュアン・ミンシー(Ming-Hsi Chuang)会長は「実用化には、初期段階から産業基準を取り入れることが不可欠です」と指摘した。ポダク・インターナショナル社のチェン・チャイユー(Chia-Yu Chen)会長は「自動化とAIの導入により、細胞製造の安定性と拡張性を高めることができます」と述べ、技術導入の効果を示した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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