台湾の経済部(MOEA)は4月7日、第4回「2026台湾国際地熱会議(TIGC)」が3月26日に開幕したと発表した。
開会の辞で、経済部のライ・チェンシン(Chien-hsin Lai)次官は、地熱エネルギーは地域資源であり「安定供給」を可能とする電源であると述べ、台湾の地熱発電が直面する課題の解決に向けて国際専門家に議論を呼びかけた。地熱開発を通じてエネルギー・レジリエンスの強化を図る考えも示した。
同会議では、地熱がエネルギー転換と2050年ネットゼロ排出目標の達成に重要な役割を担うことが強調された。中東情勢が供給安定性に影響する中、台湾中油(CPC)は石油・天然ガスの調達先多様化を進めてきた。経済部能源署は今後10年間の電力需要を毎年予測しており、台湾電力の電源開発計画は将来需要を上回る供給を示している。こうした取り組みは外部依存の低減にも資する。
頼 清徳(Lai Ching-te)総統が掲げる「第二次エネルギー転換」の下、再生可能エネルギー政策の一環として地熱の導入が進められている。台湾が人工知能(AI)サプライチェーンの重要拠点である中、地熱は安定的なグリーン電力供給源として重要性を増している。
本会議には米国、日本、カナダ、ニュージーランド、アイスランド、デンマーク、イタリアなど10か国以上から700人超が参加した。強化地熱システム(EGS)、先進地熱システム(AGS)、超臨界地熱システム(SGS)といった次世代技術の経験共有が行われ、各国専門家やCPC、地質調査及鉱業管理局(GSMMA)が台湾特有の地質環境における探査と掘削判断を議論した。さらに、高効率探査技術や高温耐性センシング技術の導入による開発リスク低減と期間短縮の取り組みが紹介された。
政府は探査から開発まで一貫した支援を進め、実証補助金の提供や地熱投資選定プロセスの実施でリスク低減を図っている。会場では展示会も併催され、開発企業やエンジニアリング企業、掘削機器メーカーが参加し、技術マッチングを通じた国際連携の強化と産業化、サプライチェーン形成が図られた。先住民族委員会は利益共有と協働の重要性を訴え、2日目には掘削体制、発電所設計、運用に関する専門ワークショップも開かれる。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部