AI・半導体需要増大踏まえ原発再稼働を慎重検討 台湾経済部

台湾の経済部(MOEA)は5月14日、世界的なエネルギー情勢の変化や人工知能(AI)・半導体産業による電力需要の増大を踏まえ、電力供給の安定と系統強靱性の強化に向け、原子力発電所の許可更新・再稼働を慎重に評価する方針を発表した。

MOEAは、原子力発電所の許可更新・再稼働に関する政府方針をめぐり国民の関心や懸念が高まる中、安定した電力供給、エネルギー安全保障の確保、着実な炭素削減をエネルギー転換の中核に据え、安全性・法的枠組み・社会的合意を前提として原発再稼働問題に取り組む姿勢を示した。

MOEAは再稼働にあたり、専門的点検・技術評価・安全審査など一連の手続きを経て、発電事業許可を取得した後でなければ運転を再開できないと説明した。馬鞍山原子力発電所については、台湾電力(TPC)がウェスチングハウス(Westinghouse Electric Company)社と契約を締結し、自主安全点検を実施する。再稼働計画は3月末までに核能安全委員会(NSC)に提出するとしている。国聖原子力発電所については、ゼネラル・エレクトリック(General Electric Company)社の技術支援を受けながら、屋外乾式貯蔵施設の完成と炉心からの使用済み燃料の搬出後に安全点検手続きを進める方針だ。

AI・半導体産業がもたらす急増する電力需要への対応については、政府が毎年ローリングベースで電力需給計画を見直しており、今後はより多様なエネルギーミックスシナリオを評価して電力供給の安定性を強化するとした。再生可能エネルギーの普及においては、誤情報・スティグマ化・不合理な反対運動・規制強化といった課題に直面しながらも、設備容量は過去10年で4.7GWから22.9GWへと着実に増加したと強調した。

MOEAは最後に、許可更新プロセスを通じた原発再稼働にあたっては、原子力安全の確保・核廃棄物管理の実行可能な解決策の構築・社会的合意の形成という3つの原則を厳守する方針を改めて示した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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