欧州との6G連携を強化、国際会議で複数の協力協定を締結 台湾ITRI

台湾の工業技術研究院(ITRI)は6月10日、欧州で開催された通信技術の国際会議「2026 EuCNC & 6G サミット」で、産業界・研究機関の代表からなる台湾代表団を率い、国際連携の構築や技術交流、技術展示を通じて、世界の次世代通信6Gエコシステムにおける台湾の関与を強化したと発表した。

(出典:ITRI)

ITRIは欧州の6Gスマートネットワーク・サービス産業協会(6G-IA)と台湾6G産業フォーラム(6GIF)との間の了解覚書(MoU)締結を支援した。この協定は6G技術開発や国際実証、標準化の整合に関する協力を促進し、台湾と欧州の6Gエコシステムをさらに結びつけるものだ。

ITRIはまた、オランダの応用科学研究機構(TNO)と、フューチャー・ネットワーク・サービス(FNS)プログラムの枠組みのもとで協力協定を締結した。統合センシング通信(ISAC)の共同研究開発を進めるもので、技術検証や将来の標準化への貢献を支える。

協定締結に併せて、ITRIは「台湾スペシャルセッション」を主催し、台湾と欧州の産学研の代表が、非地上系ネットワーク(NTN)やISAC、AI無線アクセスネットワーク(AI-RAN)といった新興の6G技術について意見を交換し、将来の協力機会を探った。

技術展示では、6G基地局チップセットやISAC、NTN、インテリジェントネットワーク管理など、6Gと衛星通信の技術を紹介した。なかでも注目を集めたのが、ITRIが独自開発した6G基地局チップセットだ。FR3無線周波数フロントエンドと高密度アンテナアーキテクチャーを組み合わせ、現行の5G基地局の5倍近い伝送容量を実現する。欧州のパートナーと開発したISACシステムも公開され、ドローン検知や低高度空域の監視、屋内測位などへの応用が示された。

ITRI副理事長兼情報通信研究所長のパンアン・ティン(Pang-An Ting)氏は、「通信、AI、センシング、衛星技術が融合するなか、ITRIは世界のパートナーとともに検証や標準化の整合、イノベーションを推進していきます」と述べた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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