初の国家級宇宙スタートアップ支援拠点を開設 台湾・陽明交通大学

台湾の陽明交通大学(NYCU)は8月4日、台湾宇宙センター(TASA)が7月31日、台湾初の国家級宇宙スタートアップ支援拠点「TASA iSPARK宇宙イノベーションハブ」を同大学博愛キャンパスに開設したと発表した。

TASA iSPARK宇宙イノベーションハブが7月31日、NYCU博愛キャンパスに正式にオープンした。このハブは、大学の研究、台湾の宇宙に関する専門知識、新竹のテクノロジーエコシステムを結集し、スタートアップ企業がグローバル市場に進出できるよう支援する。
(出典:NYCU)

同拠点は、NYCUの研究人材、TASAの技術的知見、新竹サイエンスパークの産業力を結集し、研究室の技術を商用製品・サービスへ転換することを支援する。開所式には行政院のジョンタイ・チョー(Jung-Tai Cho)院長、国家科学技術委員会(NSTC)のチェンウェン・ウー(Cheng-Wen Wu)主任委員、TASAのジョンシン・ウー(Jong-Shinn Wu)長官らが出席した。

NYCUは半導体や情報通信技術、人工知能(AI)、電気工学、フォトニクス、先端材料、システム統合の分野で豊富な研究基盤を持ち、新竹サイエンスパークや国内外企業との長年の連携により台湾の技術エコシステムの中核に位置してきた。低軌道衛星や衛星通信、地球観測、宇宙データサービスで商業機会が拡大するなか、半導体や情報通信技術(ICT)、精密製造、電子部品サプライチェーンにおける台湾の強みは、これら新興市場への参入の基盤となる。

TASA iSPARKは商業化を中心的使命に掲げ、技術指導や試験・検証の支援、投資家とのマッチング、国際連携、専門アドバイザリーを提供する。既存企業が実課題を提示し、スタートアップが解決策を開発する共創モデルも推進し、製品検証の加速と市場投入までの期間短縮を図る。作業スペースの提供に加え、産業講座や共創ワークショップ、マッチングイベント、1対1のメンタリングも行う。今年はアジア・イノベーション・ハブと連携し、国際アクセラレータープログラムも始動する。

次世代通信は台湾の「十大AI基盤インフラプロジェクト」に組み込まれ、13の重点戦略産業の一つに指定されている。政府は長期国家宇宙技術開発計画の第3期に710億台湾ドル(約24億米ドル)超を投じ、法制度から政策、公的投資に至る包括的な枠組みを構築している。

NSTCの同主任委員は、衛星通信が台湾にとって世界の宇宙産業への有望な参入点になるとの見方を示した。ベンチャーキャピタルや民間投資家の参画を促す宇宙投資ファンドの設立も計画されているという。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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