フッ素化有機界面材料でペロブスカイト太陽電池の効率向上 台湾・中央大学

台湾の中央大学(NCU)は8月24日、同大学化学科・台湾水素クラスター・水素エネルギー研究センターの研究者らが、ペロブスカイト太陽電池(PSC)向けの新たなフッ素化有機界面材料を開発したと発表した。研究成果は学術誌Advanced Energy Materialsに掲載された。

世界でネットゼロ排出と再生可能エネルギーへの取り組みが加速する中、高効率で低コストのPSCは、次世代の主要な太陽光発電技術として台頭している。NCUのチェン・ミンチョウ(Ming-Chou Chen)教授が率いる研究チームは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)と共同で、フッ素化テトラフェニルエチレン(TPE)系の有機界面材料を開発した。この材料は電子輸送を促進し、エネルギー損失を低減するとともに、素子の耐熱性と耐湿性を大幅に向上させた。

新材料は分子の凝集を抑え、界面接触を改善するとともに、ペロブスカイトの結晶化を緩やかにすることで、より均一で形状の整った結晶を形成する。フォトルミネッセンス、電子輸送、欠陥の各解析からも、界面欠陥の低減と電子収集の向上が確認された。

これらの改善により、開放電圧、短絡電流密度、曲線因子がいずれも向上し、界面層を持たない素子の22.30%に対し、TFP-TPEを用いた素子は25.29%の電力変換効率(PCE)を達成した。開放電圧は1.155V、短絡電流密度は26.12mA/cm−2、曲線因子は0.838であった。

同教授の研究チームは近年、有機光電子材料の開発研究に注力し、p型、n型、両極性の有機半導体材料を網羅する包括的な技術基盤を構築してきた。今回の成果に加え、最近では新たな正孔輸送材料を開発し、PSCの変換効率を25.66%に高めたほか、低照度条件下で約44%の屋内電力変換効率を達成している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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