2021年06月
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インドと英国、科学技術イノベーションでの協力強化で合意

インド科学技術庁(DST)によると、 インドのナレンドラ・モディ首相と英国のボリス・ジョンソン首相とのバーチャル会議が5月4日に開催され、両首脳は新たな変革をもたらす包括的な戦略的パートナーシップの共通ビジョンに合意し、2030年までの野心的な両国間でのロードマップを採択した。

DSTによると、両国は以下の事項で合意した。

  1. 電気通信/ ICTに関する新たなMoU(覚書)の署名、デジタルとテクノロジーに関する共同宣言を歓迎し、テクノロジーに関する新しいハイレベルの対話の確立、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への迅速な研究投資、ズーノティック(動物由来感染症)の研究をサポートするための新しいパートナーシップ、気象および気候科学の理解を促進するための新しい投資、および英国・インド教育研究イニシアチブ(UKIERI)を継続する。
  2. 両国は、既存のワクチン・パートナーシップを拡大・強化する。オックスフォード大学、アストラゼネカ、インド血清研究所間の協力が成功し、効果的なCovid-19ワクチンが「英国で開発され、インドで製造され、世界に配布された」ことを強調した。
  3. パンデミックへのレジリエンスを強化するために、世界保健機関(WHO)と世界的な健康安全保障アーキテクチャを改革・強化するために協力する。
  4. 学校、大学、研究機関でのSTEMM(科学、技術、工学、数学、医学)教育における女性の役割を強化し、「組織変革のためのジェンダー推進」(Gender Advancement for Transforming Institutions :GATI)政策のような新しいイニシアチブに関する協力を通じて、この分野への女性の平等な参加を可能にする環境の構築に関して協力を強化する。
  5. India Innovation Competency Enhancement Program(IICEP)などのイニシアチブを通じて、教師のトレーニング、メンタリング、グローバルなベストプラクティスの共有に重点を置くことで、学校の生徒のイノベーションを促進するために、産業界、学界、政府間のコラボレーションを発展させる。
  6. 既存の二国間研究、科学およびイノベーションのインフラストラクチャー、政府との関係に基づいて、共同プロセスを通じて高品質でインパクトのある研究およびイノベーションを引き続き支援する。
  7. 基礎研究から応用および学際的研究、イノベーション活動のパイプライン全体でパートナーシップを構築する。それは、インパクトを最適化し、専門知識とネットワークを活用し、重複を最小限に抑えるために、政府部門全体にわたるトランスレーションと商業化に至るまでの範囲全体に及ぶものになる。
  8. 教育、研究、イノベーションなどの既存の長年にわたる二国間パートナーシップを活用し、有能で優秀な研究者、若いイノベーターの共同パイプラインを刺激し、共同センターを設立して最先端施設へのアクセスも促進することにより、学生と研究者の交流の新しい機会を模索する。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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