2021年06月
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IoTネットワークで革新的な無線信号検出方法を開発 インド工科大

インド工科大学マドラス校 (IITM) は5月6日、同大のシータル・カリアニ (Sheetal Kalyani) 教授、ナンシー・ナヤック(Nancy Nayak)氏、ヴィシュヌ・ラジ(Vishunu Raj)博士の3人がコグニティブ無線技術を活用したIoT(モノのインターネット)ネットワークの信号検出技術について、革新的な方法を開発したと発表した。この研究成果は、IEEE Transactions on Cognitive Communications and Networking(2020年12月公開)に掲載された。

IoTの社会実装は、インターネット以来の大きな技術革新になると期待されている。現在、携帯電話をはじめとした通信機器の新しい無線規格が実用化されているが、そこではIoTの本格的な到来に先駆け、周波数が不足することが懸念されている。この問題を解決する手段として、コグニティブ無線ネットワーク(CRN)がある。CRNでは、無線ネットワークを優先的に割り当てられて使用する利用者(PU)と無線ネットワークの中で空いている周波数帯や時間帯を見つけてネットワークを使用する利用者(SU)とに大別される。したがって、CRNがうまく機能するかしないかは、SUの信号検出技術に依存する。また、SUのアクセスが無線ネットワークに集中すると、通信機器が干渉したり、データロスが発生する懸念が考えられる。

研究グループは今回、機械学習とCSS(Collaborative Spectrum Sensing)信号検出と呼ばれる方法を使って、無線ネットワークの信号検出技術の改良を試みた。これは、オンライン機械学習に基づいたCSSを利用することで、個々の通信機器のパフォーマンスを比較検討し、無線ネットワークの使用状況を判断することができる技術である。研究グループは、この方法を実際に使用して、通信機器の干渉を抑え、空いている周波数の利用が促進できることを示した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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