2021年06月
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6~8年生にコーディング、8~12年生にデータサイエンス教育を導入 インド、マイクロソフトと協力

インドの中等教育中央委員会である CBSE(Central Board of Secondary Education) は、マイクロソフトと協力して、6年生から8年生にコーディングのカリキュラムを、8年生から12年生までにはデータサイエンスのカリキュラムをそれぞれ導入することを決めた。これらのカリキュラムは、2021~2022 年度の新しいスキル教育の科目となる。

新しく導入されるカリキュラムは、批判的思考、計算スキル、問題解決スキル、創造性、および新しいテクノロジーへの実践的に触れる機会の構築に焦点を当てており、政府の新しい教育方針であるNational Education Policy(NEP) 2020 に基づいて、生徒・学生の次世代スキルの構築を目的としている。

CBSEのマノジ・アフジャ(Manoj Ahuja)会長は次のように述べた。

「テクノロジーにますます依存する世界に移行する中で、このデジタル世界で成功するためのスキルを全国の学生や教育者に提供することが重要である。マイクロソフトとのパートナーシップで開発したコーディングとデータサイエンスに関する新しいコース・カリキュラムは、生徒に将来に備えた学習スキルを提供するものである。また、これは生徒たちの自立を可能にし、成功に欠かせない問題解決、論理的思考、コラボレーション、デザイン思考などのスキルを身につけるための重要なステップとなる」

また、インドのラメシュ・ポークリヤール(Ramesh Pokhriyal)教育相は、次のようにツイートした。

「政府はNEP 2020の下で、学校にコーディングとデータサイエンスを導入することを約束した。CBSE が 2021 年度中に、その約束を果たすことをうれしく思う」

コーディングとデータサイエンス授業の補助ハンドブックは、National Council of Educational Research and Training(国家教育研究訓練委員会:NCERT)の指針パターンと構造に従って編集されている。学校のカリキュラムにコーディングとデータ サイエンスを導入することは、教育における新たなトレンドになると予想されている。

CBSEは2019年に、教育にクラウド技術を統合することを目的として、Microsoft India と協力して高校教師向けの能力開発プログラムを実施している。このプログラムは、8年生から10年生までの教師を対象として、2019年9月から全国の10都市で実施された。このプログラムにより、教師たちは最新の情報通信技術 (ICT) ツールにアクセスが容易となり、安全で確実な方法でテクノロジーを教育に統合でき、生徒の学習体験と21世紀のスキルを向上させた。CBSEによって指名された1000人の教師は、OneNote、Flipgrid、Teams、Outlook、Minecraft、Paint3DなどのMicrosoft 365 ツールの実践的な知識を得るために、3 日間のトレーニングを受けた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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