2021年10月
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グローバルな科学技術パートナーシップ推進で重要な役割 インド

インドの科学技術庁(DST)は、クリーンエネルギーと水分野の研究開発に焦点を当てて、スマートグリッド、建物のエネルギー効率、代替燃料、再生可能でクリーンな水素の研究等に取り組んでいる。これらの分野でのグローバルな科学技術を構築するために、「Visiting Advanced Joint Research(VAJRA)Faculty Scheme of Science and Engineering Research Board(SERB)」が設立された。これは、海外のインド人を含む海外の科学者が特定の期間、インドの機関や大学で勤務することにより、太陽エネルギー、建物のエネルギー効率等の研究開発の促進を目指している。

また、質の高い研究を実施し、米国で働く科学者との科学技術協力を構築するために、若い教員や研究者をサポートする「Higher&Advanced Network and Water Research」がDSTによって設立された。

他方、CSIR(科学産業研究会議)は、エネルギー、特に航空バイオ燃料の分野でグローバルな科学技術パートナーシップを構築するために、米国のPacific Industrial Development Corporation(PIDC)Inc.との間で、DME(ジメチルエーテル)触媒の製造と供給に関するMOUを締結した。また、CSIRはNIEHS(米国国立環境衛生科学研究所)と、環境汚染および関連する健康被害に対処するための了解覚書(MoU)に署名した。

宇宙分野では、インドは米国のTMTや、オーストラリアと南アフリカのSKA等の最先端の天文学施設の建設に参加し、科学技術パートナーシップを結んでいる。このほか、米国と共同でマハラシュトラ州にLIGO(レーザー干渉計重力波観測所)の観測機器を設置している。

インド政府は、より速く持続可能で包括的な成長のために科学によるソリューションの発見と提供のペースを加速するという意欲的なインドの科学技術イノベーションの指針となるビジョンを持って、Science、Technology&Innovation(STI)Policy2013を発表し、政府によって多数のプログラムが実施されてきた。

科学技術を推進するためのロードマップは、重要な研究開発領域の優先順位付けなど、さまざまな対策に焦点を当てたスキームとプログラムの実施を伴って作成された。また、伝統的知識を含む学際的研究の促進、社会の全てのセクターでの科学的な気風の広がりの促進、実行可能なビジネスモデルで科学技術イノベーション主導の起業家精神のサポートが意図された。

科学技術の推進分野は、航空宇宙、電子機器、土木、インフラおよびエンジニアリング、環境、海洋科学、水、エネルギーとデバイス、農業、ヘルスケア、学際的なサイバーフィジカルシステム、量子情報科学技術等であり、これらの分野におけるDSTのイニシアチブは政府のコミットメントを示している。

以上はインドのジテンドラ・シン(Jitendra Singh)科学技術相の書簡に基づく。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部