インド政府は、10月24日、産学連携により人工知能（AI）を用いてインドの交通安全を再構築するプロジェクトiRASTE (intelligent Solutions for Road Safety through Technology and Engineering)を立ち上げたことを発表した。

iRASTEは、インド政府の二ティン・ガドカリ(Nitin Gadkari)連邦大臣が主導して、2030年までにインドの道路での交通事故死者数を50％削減することを目指すプロジェクトだ。

インドは世界最大級の道路ネットワークを有しており、安全性はこれまで以上に重要になっており、開発上の大きな問題であるとともに公衆衛生上の懸念事項でもある。

これに対するアプローチとして、

• 2秒前に通知される救命ドライバー・アラート
• ブラックスポットが人命を奪う前に防ぐモビリティ分析
• AIを活用した継続的なモニタリング

―が検討されている。

その成果として期待されるのは、多面的な衝突防止策(ブラックスポット対策、交通安全意識向上プログラム、技術介入、データインサイトなど)により、

• ナグプール市の年間交通事故発生件数を最大50％減少させる
• ナグプール市をAIとADASデバイスを活用した交通安全とモビリティ計画のリーダーにする
• 世界初のダイナミックな交通安全指標と道路品質指標を発表してデータに基づくモビリティとインフラ管理の枠組みを推進する
• インドの交通安全とモビリティの目標を達成するためのAI使用に関する青写真を作成する
• これらの成果やケーススタディや技術論文を世界的なフォーラムや出版物で発表する

―ことである。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部