インドのバナラス・ヒンドゥ大学(Banaras Hindu University)の研究者らは11月30日、2020年6月21日に起きた金環日食によって、地球に届く太陽放射照度が大幅に減少し、地球の大気は冷やされ、気温、相対湿度、風速が変化することを発見したと発表した。科学誌 nature india が11月30日に紹介した。
今回の結果は、今後発生する日食に際してより統合的かつ集中的な実験を計画する際に役立つことが期待されている。
金環日食は、月が太陽の中心を覆い、太陽の外縁が「火の輪」のように見える状態で起こる。2020年の日食は、アフリカから始まり、アラビア半島を越え、インドなどのアジア諸国を通過した。
アベイ・クマール・シン (Abhay Kumar Singh) 氏を中心とする研究チームは、日食の食分 (日食されている部分の直径割合) が77%から98%の範囲にある、アムリトサル、チャンディガル、デリー、ジャランダル、ジャイプール、シルサ、クルクシェトラ、バラナシの8つのインドの観測所に注目し、次の研究成果を見いだした。
研究者らはこれらの結果について、日食が地球の環境に与える影響をより深く理解するのに役立つとしている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部