インド科学技術省は、上海協力機構(SCO)(※1)加盟国の科学技術分野の専門家が、「SCO加盟国専門家会議」において、2022-2025年の優先分野の科学技術協力に関する行動計画案の策定に向けて優先分野を議論したと発表した。2021年12月9日付。
発表によると、SCO全加盟国が2022-2025年の科学技術協力に関する行動計画案に合意し、優先分野として以下の4つの最新技術が特定された。
インド側代表である科学技術庁(DST)国際協力部・部長兼顧問のS.K.ヴァーシュネイ氏(S. K. Varshney)(※2)は、SCOの枠組みは、メンバー国間の科学・技術・革新的な協力を促進するたに重要であると強調した。
ヴァーシュネイ氏は2020年11月にインドで開催された「SCO 若手科学者会議」(Young Scientists Conclave)に触れ、「同会議は、若者との関わりによって、各国に可視性と戦略的優位性を与えた」と述べた。また、専門家メンバーに対しては、過去のSCO会議セッションで特定された分野を振り返り、現在の行動計画草案の範囲とスケジュールを決定するために前進するよう要請した。
専門家グループは、第5回「SCO加盟国科学技術省・機関長(Heads of the Ministries and Agencies of Science and Technology)会議」の決定事項の実施状況について議論した。優先分野の行動計画案について調整し、SCO地域の優先分野の技術ネットワークは、あらゆる形態の研究と人道的サービス部門の間のギャップを埋めるために重要であるという点を確認した。同会議では、2022年4月に第6回「SCO加盟国科学技術省・機関長会議」を開催することで合意した。
(※1)上海協力機構(SCO)は、2001年にロシア、中国、カザフスタン、キルギス共和国、タジキスタン、ウズベキスタンの6カ国の首脳により設立され、2017年には、インドとパキスタンが加盟した。SCOの主な目的は、ユーラシア地域の安全保障と経済協力である。
(※2)S. K. ヴァーシュネィ氏は、インドと日本の国際科学技術研究協力事業における科学技術振興機構(JST)のインド側窓口責任者でもある。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部