インド電子情報技術省は、半導体業界におけるインドの躍進を目指す了解覚書(MoU)を交わしたと発表した。4月30日付。
インド政府、半導体業界の代表的な組織、業界団体が、このMoUに調印した。インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相はインドを半導体製造の中心地にするというビジョンを打ち出しており、今回のMoU調印はその第一歩となると期待されている。
(提供:インド電子情報技術省)
インドは近年、 Digital India RISC-V Microprocessor(DIR-V)プログラムを開始し、産業用シリコンの開発およびオープンRISC-Vプロセッサ(SHAKITIおよびVEGA)を使ったデザイン・ウィン(自社製品搭載による市場成功) を目指している。またDIR-Vは、インドをRISC-Vプロセッサの開発者が集まるハブにするだけでなく、世界中のサーバー、モバイルデバイス、自動車、IoT(モノのインターネット)およびマイクロコントローラに対するDIR-Vソリューションの提供も目指している。
今回交わされたMoUは、
―の5項目からなる。
今後、インド理科大学院 (IISc)および米国SEMI社が、量子プロセッサなど、量子技術の中核となる部品の開発に向けて、MoUを交わすことで同意した。
電子情報技術相兼技能開発・起業促進相であるラジーブ・チャンドラセカール(Rajeev Chandrasekhar)氏は、「インドの電子製品の製造量は急増しており、国内需要を満たすだけでなく、輸出も可能になりました。優秀な技術者を抱えるインドの半導体設計およびイノベーションエコシステムは確固としたもので、インドの次なる発展はこの分野にあると信じています」と将来に向けた自信を語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部