インド工科大学ハイデラバード校(IITH)は5月11日、業界初の取り組みとして、スズキ自動車(SMC)、マルチスズキ(MSIL)およびIITHによる、未来のV2X(Vehicle-to-Everything)通信技術に関する共同研究の成果を発表した。
V2X通信技術とは、適切な道路インフラ、交通ルール、ドライバー教育などと組み合わせて使用することで、交通事故や道路混雑を削減しようとする技術である。
当日のデモンストレーションは、インドの交通事情に合わせた状況での実験段階のアプリケーションを紹介するもので、5台の実験用プロトタイプ車両がIITHキャンパスに展示された。これらの使用シナリオのデモは、インド政府電気通信規制庁、電気通信庁及びテランガナ州政府の関係者に対して説明された。
当日紹介された使用シナリオは次のとおり。
IITHは最近、スズキ自動車との連携拠点として「スズキ・イノベーション・センター(SIC)」を学内に開設しており、ここでは人材交流の場や、将来の共同研究や教育プログラム開発などの可能性を探るとしている。SICには専従職員を置き運営費用の一部をスズキが負担する。また、スズキの技術者を招き、IITHの研究者や学生と交流し情報共有も進めるというもので、日印の産学連携として注目されている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部