2022年07月
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野生生物の密猟場所を予測...機械学習アルゴリズムを開発 インド工科大学とハーバード大学

インド工科大学マドラス校(IIT-M)と米国ハーバード大学の研究者が共同で、野生生物を密猟から守る機械学習(ML)アルゴリズムを開発した。インドの人工知能(AI)関連のポータルサイトINDIAaiが5月25日に伝えた。研究成果は自律エージェントとマルチエージェントシステムに関する国際会議2021の論文集に掲載された。

世界自然保護基金(WWF)によると、野生生物の種の保存を脅かす第一の要因は生息地の破壊で、次が密猟である。さまざまな組織や規制当局が密猟を減らそうと努力しているが、密猟者は常に監視パトロールの一歩先を行き、密猟がなくなる兆しはない。

両大学の研究者は、森林警備隊員とドローンを組み合わせて利用すると、野生生物を密猟から守るうえで効果があることを発見した。しかし、森林警備隊員もドローンも数に限りがあるため、限られたリソースを活用して野生生物の保護戦略を提供するためのアルゴリズムを開発することとなった。

CombSGPOと名付けられた今回開発されたアルゴリズムは、ゲーム理論をベースにし、以前の密猟場所や密猟者と警備員との遭遇データから、将来密猟が行われそうな場所を予測する。具体的には、密猟者がパトロール活動を把握しているという設定で、使用可能なリソース(警備隊員とドローン)に基づいてパトロールの戦略を決定する。CombSGPOは同様の目的で開発された以前のアルゴリズムに比べて規模が大きく、はるかに効率的な戦略を提供でき、密猟のコントロールに役立つと期待されている。

IIT-Mのバララマン・ラヴィンドラン(Balaraman Ravindran)教授は、「グリーン・セキュリティ分野においては、密猟などの違法な活動を防ぐために、限られたリソースを戦略的に配置する必要があります。使用するドローンは動物や密猟者などのオブジェクトを検知するデバイスを搭載しており、信号を発信したり、他のドローンや森林警備員と対話したりすることができます」と、野生生物保護におけるドローンの役割を説明した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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