2022年11月
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仏教史を裏付けるストゥーパや寺院などの遺跡発見―GPSや衛星画像で分析 インド

インド考古局(ASI)は、同国マディヤ・ブラデーシュ州にあるバンダウガル国立公園の森林地帯の調査で、この地域に古代から仏教が浸透していたことを裏付ける、紀元前2~5世紀のストゥーパや寺院などの仏教遺跡を発見したことを発表した。科学誌 nature india が10月29日に伝えた。研究成果は学術誌 Current Science に掲載された。

ASIジャバルプルサークル の主任考古学者であるシヴァカント・バジパイ(Shivakant Bajpai)氏が率いる調査は、バンダウガル国立公園の約170平方キロメートルの地域を対象として、今年5~6月にかけて行われた。調査では76の寺院の存在が確認された。これらの寺院は2世紀から11~12世紀までのもので、後期のものはカラチュリ朝時代、それ以前のものはマーガ朝時代のものだった。また、21の寺院で仏教建築の基本であるチャイティヤ型の門が、15の寺院では石床と石枕が発見された。さらに、奉納されたストゥーパと仏塔も見つかっている。

バジパイ氏は「これまでインドの考古学では都市部を中心に調査が進められており、森林地帯の調査は進んでいませんでした」と指摘。今回、バンダウガルの森林地帯で行った考古学的研究では、地上の調査でGPSの測定や衛星画像の詳細な分析を組み合わせることで理解を深めることができたという。「チャイティヤ型の門、石床、石枕を備えた独房などが発見されたことは、この地域に当時から仏教が存在していたことを明確に示しています」と同氏は話した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部