インド理科大学院 (IISc) の感染症研究センター (CIDR) でウイルスゲノム・シーケンシング・ラボが発足した。このラボは、IIScにある既存のウイルス・バイオハザードレベル3 (BSL3) 施設を拡張するためにCryptoReliefから受けた助成金により設立された。
Crypto Reliefは、インドがコロナ禍に立ち向かい、将来の感染症発生への準備を支えることを目的として、世界の暗号コミュニティが行動した結果、生まれた組織だ。同ラボは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の突然変異や変異の継続的な監視と追跡などウイルスに関連する研究を主に取り扱う。ラボでは、細胞培養や動物モデルを使い関連するSARS-CoV-2変異体や変異体の毒性および交差反応性免疫の評価に関する研究を支援する。
同感染症研究センターは、1年以上にわたり州政府や中央政府と協力して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19) RT-PCR診断サービスの提供やSARS-COV-2に関する研究などを積極的に行ってきた。
同ラボでは、SARS-CoV-2 ウイルスの進化とウイルスが人の健康へ与える影響に関する継続的な研究を強化し、理解を深めることができる。IIScのゴビンダン・ランガラジャン (Govindan Rangarajan) 教授は、「このラボは、COVID-19がもたらす脅威への取り組みに貢献するだけでなく、未来の健康に関する緊急事態にも対応できるようにします」と語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部