2023年05月
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インドで新たに蛾の種を発見

1893年にスリランカで発見された蛾の一種であるMimeusemia ceylonicaがインドで初めて発見された。科学誌nature indiaが4月12日に報告した。研究成果は学術誌Speciesに掲載された。

インド・タミル・ナードゥ州ティルネルヴェリ地区にあるアガスティアマライ地域密着型保全センター(ACCC)で蛾の調査をしていたタラヴァイパンディ・スバイア(Thalavaipandi Subbaiah)氏により、この蛾は発見された。

5エーカーのACCCキャンパスは乾燥した低木地帯にあり、400種以上の蛾が生息している。スバイア氏は、北東の季節風の中、2回にわたってMimeusemia ceylonicaを発見した。この種は日本、インド、スリランカ、ミャンマーに広く分布する18種で構成される属に分類される。インドでは、この属に分類される蛾は今回発見されたM. ceylonicaも含め、M. basalisM. peshwaM. posticaM. albiciliaの5種が記録されている。

多様な蛾がいる中で特定の種を再発見することの意義について、スバイア氏は「発見される前に絶滅してしまう種も多い」と言う。その中には、幽霊ランの唯一の花粉媒介者であるスズメガや、森林の冬の花木に受粉するトランスウィンター・オウレットガのような冬の蛾など、希少で特殊な蛾も多い。

蛾は、生態系の完全性を維持する上で非常に重要な存在だ。鳥やコウモリ、クモの餌となり、受粉を促進し、環境や生態系の健全性を示す指標として機能する。「蛾にもっと関心を持てば、より多くの発見があるかもしれない」とスバイア氏は話した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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