インド工科大学マドラス校(IIT-M)は6月27日、起業家教育・能力開発ツアーとしてタンザニアのネルソン・マンデラ・アフリカ科学技術大学院大学(NM-AIST)の代表団を受け入れることを発表した。
今回の訪問の目的は、IIT-Mのアントレプレナーシップの育成、スタートアップエコシステムの成長支援、課題への取り組みなどについて理解を深めること、そしてIIT-Mのインキュベーションセンターの運営方法やスペース設計などについても知ることだ。代表団は、IIT-Mリサーチパーク、ニルマーン・プレインキュベーター、イノベーションセンター(CFI)、ゴパラクリシュナン・デシュパンデ・イノベーション・アンド・アントレプレナーシップ・センター(GDC)、スダ・ゴパラクリシュナン・ブレインセンター、国立港湾・水路・海岸技術センター(NTCPWC)など、IIT-Mの様々な機関を訪問する。
IIT-Mの学部長(グローバル・エンゲージメント)であるラグナタン・レンガスワミ(Raghunathan Rengaswamy)教授は代表団を歓迎し、「IIT-Mは、教育イニシアチブを通じてタンザニアとザンジバルに関与しています。今回の訪問は、IIT-Mがこれらの国と関わり、訪問団から学ぶと同時に、地域の教育やイノベーションを支援している1つの例です」と意義について語った。
NM-AISTのスザナ・アウグスティノ(Suzana Augustino)副学長(計画・財務・管理担当)は、「代表団は、タンザニアの教育・科学技術省を通じて世界銀行が支援するHEET(経済変革のための高等教育)プロジェクトの支援を受けています。このプロジェクトは、大学のイノベーションを商業化することを目的としており、この訪問は、私たちにとって非常に重要な学びとなりました」と語った。
IIT-MリサーチパークおよびIIT-Mインキュベーション・セル代表のアショク・ジュンフンワラ(Ashok Jhunjhunwala)教授は、「NM-AISTが地域のビジネスと経済を発展させることができれば素晴らしいことです。タンザニアの強みである農業分野では、食品加工とパッケージング、有機肥料と有機廃棄物の処理、皮革加工と皮革製品の製造などに、早期に効果があらわれるかもしれません。技術のビジネス移行を共に進めていきます」と語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部