インド工科大学マドラス校(IIT-M)を会場に、建設におけるオートメーションとロボティクスに関する国際シンポジウム(ISARC 2023) が7月3~9日に開催された。
ISARC 2023は、世界各国から学術界、産業界、政策立案機関、その他建設産業に関連するステークホルダーなど数百人の専門家が参加する。世界中の研究者から100近い研究論文やポスターが発表され、議論が繰り広げられる。ISARCのインド開催は2度目。
IIT-MのディレクターV.カマコティ(V.Kamakoti)氏は、これまで大学がオートメーションやロボット工学の複数の分野で活躍する多くのスタートアップを育成してきたことに触れつつ、「5G、センサー、その他のデータ収集システムなどにより、信頼性が高く、より速い建設が可能となります。現在、私たちは、標高4,000メートルの高地に大学を建設する予定です。そこでは二酸化炭素(CO2)排出ゼロを目指した、リーン・コンストラクションを採用しています。この場所には、1年に3~4カ月しかアクセスできないことから、迅速なペースで建設を進め、労働者の安全性を高め、建物の安定性を提供するオートメーションに注目しています」と語った。
この会議は、国際建設オートメーション・ロボット協会(IAARC)とのパートナーシップにより開催された。IAARC会長のキム・ヒョングァン(Hyoungkwan Kim)博士は、「気候変動、エネルギー、より安全な社会など、ますます複雑化する社会的課題に取り組むために、建設オートメーションとロボット工学に頼るべき時が来ました」と述べた。
ISARC 2023の主要テーマは以下の通り。
また、同イベント内では、自動化とデジタル化がもたらす軌跡を理解してもらうために企画された「インダストリー・デー」も開催された。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部