インドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は、プネーで開催された20カ国・地域(G20)教育大臣会合で演説し、教育やスキルアップにおける人工知能(AI)の可能性について言及するとともに、技術の進歩に伴う課題を認識し、教育上の利益のためにAIを活用する際の適切なバランスを理解することの重要性を強調した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが7月4日付で伝えた。
会議では、G20の閣僚が集まり、ワーキンググループで過去数カ月間に行われた審議の集大成として、成果文書を正式に受諾した。これは、学習者のための包括的で一流の教育を確保することを目的とした、世界的なロードマップとして機能する。
このワーキンググループでは、世界的な課題に取り組むための包括的な解決策と集団的な行動についての議論が行われた。その優先課題は、基礎的な識字能力と計算能力、ハイテクを活用した包括的で質の高い学習、将来の仕事に必要な能力開発、そして協力とパートナーシップを通じた研究とイノベーションの促進であった。
モディ首相は、「世界的に教育を強化するためには、テクノロジーを活用する必要があり、G20はこの取り組みにおいて重要な役割を担っています。教育へのアクセスや、キャリアの形成において、デジタル技術は平等および包括性を促進するものです」と語った。
このほか、モディ首相はAIの重要性やテクノロジーと学習を統合したeラーニングの促進にも言及し、インドのデジタルプラットフォームSWAYAMについて紹介した。SWAYAMは著名な教育機関の優れたコースへの遠隔アクセスを提供するeラーニング・プラットフォームとして高く評価されている。9年生から大学院レベルまで9,000のコースを提供し、登録者数が目覚ましく増加している。
さらにモディ首相は、労働力の能力格差を特定し、それに対処するために、国際レベルのスキルマッピングを行うことをG20に提案した。将来に向けて若者を育成し、彼らの能力を発展途上の職業プロファイルや実務に適合させるため、継続的なスキルの向上、再教育、スキルアップの重要性を強調した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部