インド工科大学マドラス校(IIT-M)の経営学部の研究者率いる国際チームが、ゲーミフィケーションの「ゲーム的体験」の骨格となる11の重要なテーマと4つの重要なカテゴリについて明らかにした。7月11日付け発表。
ゲーミフィケーションとは、プロセスや製品、組織構造など、人が関わるあらゆる活動をゲームのような体験に変えることで、望ましい行動の変化をもたらすことを指す。教育や医療からタンパク質の構造化や宇宙研究に至るまで、さまざまな領域で人々を惹きつけ、やる気を起こさせるのに効果的であることが証明されている。一方で、ゲーミフィケーションにおいてもたらされる「ゲーム的体験」はどのようにデザインされているのかについてはこれまで明確になっていなかった。
IIT-M経営学部のニブ・ジョン・トーマス(Nibu John Thomas)博士は、米国のルイジアナ州立大学、インドのカリカット大学の研究者らと共に世界中から17人のゲーミフィケーション・デザイナーを集め、綿密なインタビューを実施し、その謎について追求した。
その結果、研究者らはゲーム的体験の骨格となる11の重要なテーマを発見し、以下の4つのカテゴリに分類した。
フィンランドのタンペレ大学の情報学・インタラクティブメディア学科教授であるJ.トーマス・ハーヴィアイネン(J. Tuomas Harviainen)教授は、「ゲーミフィケーションの研究と展開は、現在非常に速いペースで発展している分野であるが、ゲーミフィケーション・デザイナー自身の見解については、これまでほとんど研究されてこなかった。この研究は、開発者の視点について議論するために非常に豊富なインタビューデータを用いている」と成果について語った。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部