インドのグルグラムで7月13、14日の両日、「非代替性トークン(NFTs)と人工知能(AI)とメタバース時代の犯罪とセキュリティ」に関する20カ国・地域(G20)会議が開催され、その中でインドがAIの責任ある利用を宣言した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが7月24日に伝えた。
現地の報道によると、G20会議では、「AIが大規模な詐欺などに悪用される可能性について懸念が広がっており、AI技術を分析する必要がある。AI技術の責任ある利用を確保するための透明で説明責任のあるAIガバナンスの枠組みの必要性について焦点を絞った議論が必要である」と結論づけた。
声明はさらに、「NFTsの悪用をめぐる課題と脅威の高まりには、適切な注意が必要であり、この新たな脅威に対処するための議論、知識交換、戦略の策定が必要である」としている。
これに加えて、会議では、メタバース技術に関連する違法行為に取り組む上での障害に光を当てた。「オンライン上の性的搾取や、健康や福祉に有害なコンテンツから、個人、特に女性や子どもを保護する上での課題が増加しており、インターネット上のユーザー、特に子どもと女性の安全を確保することを目的としたイニシアチブを開発するために、関係者への協力を強化することを期待している」としている。
このほか、サイバースペースにおける国家の責任ある行動の原則やルール、国際法に反する悪質なサイバー活動についても懸念が表明された。高度な持続的脅威(APTs)に対する予防と緩和戦略に関する協調の必要性が強調され、「すべての国家が一致団結し、既存の国際的枠組みを考慮しつつ、国連の枠組みの下で、犯罪目的でのICTの悪用に関する一定の包括的な国際条約を達成するために努力しなければならない」とした。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部