2023年09月
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機械学習で歴史地図を分析、インダス文明の遺跡6,000カ所発見 インド

インドとパキスタンで、機械学習(ML)により歴史地図を分析することにより、6,000近い数の遺跡が発見された。科学誌nature indiaが8月9日に伝え、研究成果は学術誌Scientific Reportsに掲載された。

インドのバナラス・ヒンドゥ大学のアフタブ・アラム(Aftab Alam)氏らによる研究チームは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのインド調査局の歴史地図シリーズにおいて、最も一般的な墳丘の描画方法であるケバとフォームラインを特定するために、2つのディープラーニング・アルゴリズムを開発した。

LiDAR(Light Detection and Ranging)技術や衛星画像などの情報源からは明らかにできない遺跡の位置と大きさを特定するために、645枚の地図をスキャンし活用した。これらの地図の内、既知の墳丘の特徴を含む43枚の地図(286のケバと103のフォームラインを含む)を学習と検証に使用した。このアプローチは、検出のための考古学的特徴がまばらであることと、MLのための学習データが限られているという2つの課題に対処するためのものだ。

これらの方法によるディープラーニングモデルで、研究者らはインダス川流域の大部分にあたる470,500平方キロメートルの地域を調査し、過去1世紀にわたる都市開発や農業開発によって消えてしまった地形を明らかにし、6,000近い遺跡を発見することに成功した。

開発したツールは、インダス文明とそれ以降の時代に関連する人間の居住地の分布に関する理解を向上させる。また、シリアやレバノンなどの歴史的な地図が存在する他の地域でも機能する可能性がある。研究者らは、今回の研究は、歴史的地図から情報を大規模に自動抽出するための扉を開くものだとしている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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