2023年12月
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医療と技術に専門性をもつ研究者育成へ、デュアルディグリープログラム開発 インド

インド工科大学マドラス校(IIT-M)は、スリラマチャンドラ高等教育研究所(SRIHER)と了解覚書(MoU)を交わし、MD-PhDデュアルディグリープログラムを提供することを発表した。11月16日付。

MoUには同日、SRIHERのウマ・セカール(Uma Sekar)副学長とIIT-Mの学長であるV.カマコティ(V. Kamakoti)教授が署名した。このプログラムでは、医学の修士号はSRIHERによって、博士号はIIT-Mの医学科学技術部門によって授与され、主に臨床、学際的、翻訳研究に焦点を当てている。

IIT-Mは、2023年5月にインド初となる医学部と工学部の4年制プログラムである医学科学技術学科の提供を始めた。IIT-Mのカマコティ教授は、「世界は医療技術を必要としており、それには技術の世界を探求するためのドメイン知識を持つ医師が必要です。このプログラムは、その要件を満たすフラッグシップとなるでしょう。この提携が興味深いイノベーションを生み出し、国民に手頃な価格かつ質の高い医療を提供することに繋がると確信しています」と述べ、このプログラムの重要性を強調した。

プログラムは来年から開始される。SRIHERに入学しPhDを希望する学生は、2年目の終わりにIIT-Mの医学科学技術部門に応募し、選考を経てPhDプログラムに参加をする。学生はIIT-Mの指導のもとで研究を続け、SRIHERでのシニアレジデントとしても活動する。

このプログラムは、医学と健康の分野でインドの独自性を追求するために十分に訓練された研究者を輩出することを目的とする。IIT-Mの医学科学技術部門は、医療機器の設計、薬物発見、医学における人工知能(AI)、基本的な医学研究に焦点を当て、インドにおけるPhysician-Scientistsの養成を行う。この学科は、次世代の医療イノベーターを育成するために、トップ医師が協力する。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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