2023年12月
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公益のためのデータセンター設立 インド科学技術革新・開発財団

インド理科大学院(IISc)傘下の科学技術革新・開発財団(FSID)が、公益のためのデータセンター(CDPG)を立ち上げ、初のシンポジウムを開催した。11月28日付発表。

このセンターは、重要な社会的課題に取り組むため、データサイエンス、アナリティクス、ポリシーの分野における研究、イノベーション、コラボレーション、ベストプラクティスを推進することを目的とする。さらに、学際的研究のハブとして機能し、学術界、産業界、政府から専門家を集め、公共の利益のためにデータの力を活用する予定だ。倫理的なデータ利用、プライバシー、責任ある人工知能(AI)に重点を置き、スマートシティ、農業、ロジスティクス、地理空間、環境持続可能性などの分野の課題にソリューションを与える開発を目指す。

同センターは、インド都市データエクスチェンジ(IUDX)や農業データエクスチェンジ(ADeX)といった既存のプロジェクトのイニシアチブを受け継ぎ、社会的利益のためにデータサイエンスの分野を発展させるという姿勢を強調している。

IISc所長のゴビンダン・ランガラジャン(Govindan Rangarajan)教授は、「IIScで、国家のために研究と実践を結びつけるプログラムを育成できることを喜ばしく思います」と語った。

センターの発足を記念し、「公益のためのデータに関するシンポジウム」が行われた。アクシロール・ベンチャーズ社(Axilor Ventures)会長兼インフォシス社(Infosys)共同創業者などを務めるクリス・ゴパラクリシュナン(Kris Gopalakrishnan)氏、世界経済フォーラムC4IRインド最高顧問のJ・サティヤナラヤナ(J Satyanarayana)氏らが登壇し、公共利益とデジタル公共インフラ(DPI)のためにデータを活用することの重要性を明らかにした。

続いて、都市データ、データガバナンス、農業・地理空間データに関するパネルディスカッションが行われ、プロジェクトが紹介された。その他、スタートアップ企業による革新的なソリューションの展示やポスターコンテストも開催された。イベントは、スラートのバス路線の交通需要予測問題と、バンガロールの道路区間の大気質予測問題に焦点を当てたハッカソンの発表で締めくくられた。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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