インドのアーメダバードは、警察と公共機関による街中の監視を可能にするため、インド初となる人工知能(AI)を利用した監視システムを導入した。インドのAI関連のポータルサイトINDIAaiが1月11日付で伝えた。
アーメダバードの南西部に位置するパルディには、AIによる監視システムを可能とするハブがあり、アーメダバードとその周辺エリアを監視するため、9×3メートルの大型スクリーンを備えている。このシステムは、ドローンやバス、信号機から送られてくる6カ所のライブ映像により監視を行う。
インドのニュース専門チャンネルであるCNBC Awaazによると、このAI監視システムは、交通違反や事件の追跡などに対処できるだけでなく、行方不明者を見つけ出し、不審な活動を特定する。この監視システムは、アーメダバードの警察と公共機関に恩恵をもたらすことが期待される。
取得された映像データをリアルタイムで監視・解析するため、このシステムにおけるAIの役割は大きい。ドローンとAIを統合的に活用することで、違法駐車、屋台、ゴミ放置などの問題に対して役立てる。また、これらの課題を早期に発見し、解決することを可能とする。
具体的な事例として、アーメダバードにおける野良動物の効果的な管理がある。AIによる監視システムは、迷子になった動物を特定して捕獲し、飼い主に戻す上で極めて重要な役割を果たしている。また、事件や事故に対して、迅速な対応を支援し、場合によっては違反者に罰則を科すことを可能にした。
アーメダバードの人々は、AIによる監視システムの導入により、街中の環境や治安の改善を感じている。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部