2024年08月
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2030年までに世界的な航空ハブを目指す インド

インド民間航空省は7月15日、キンジャラプ・ラモハン・ナイドゥ(Kinjrapu Rammohan Naidu)民間航空相が、国内の整備・修理・分解検査(MRO)業界を強化しインドを世界的な航空ハブにするため、2024年7月15日より、全ての航空機および航空機エンジン部品に一律5%の統合物品・サービス税(IGST)を導入することを発表した。

同相は、「これまでは航空機部品の物品・サービス税(GST)が5%、12%、18%、28%とばらつきがあり、関税構造の逆転やMRO会計へのGSTの蓄積などの問題が生じていました。この新しい政策は、このような格差を無くし、税制を簡素化し、MRO業界の成長を促進します」と述べた。さらに、「インドは、アトマニルバル・バーラト(自立したインド)イニシアチブを推進しており、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相の推進でインドを主要な航空ハブに変革するためのこの政策が進められました」とモディ首相の指導力を称えた。また、民間航空省、財務省、その他の関係者がこの政策調整のために尽力したことも称賛し、「インドのMRO産業は2030年までに40億ドル規模の産業になると予測されています。この政策変更は、MROサービスのための強力なエコシステムを構築し、イノベーションを推進し、持続可能な成長を確保するための重要な一歩です」と述べた。

この政策は、2024年6月22日に開催された第53回GST審議会で推奨され、運用コストの削減、税額控除の問題の解決、投資の誘致を目指している。インド民間航空省は、この新政策により、インドのMRO業界の競争力が飛躍し、イノベーションと効率性が促進され、強固で効率的な航空業界が形成されると確信している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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