2025年02月
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マイクロソフトとAIの活用強化でMoUを締結 インド

インドの電子・情報技術省(MeitY)は1月8日、インド政府のデジタル・インディア・コーポレーション(Digital India Corporation)社傘下の独立事業部門(IBD)であるインドAI(IndiaAI)が、マイクロソフト(Microsoft)社と了解覚書(MoU)を締結し、国内の人工知能(AI)の活用と開発を推進することを発表した。

この戦略的パートナーシップは、インドAIミッションの中核的な目的に沿ったものであり、その主なポイントは以下の通りである。

  • 人材育成:2026年までに学生、教育者、開発者、政府関係者、女性起業家を含む50万人のAIスキルアップを図る。
  • AIカタリストの設立:地方でのAIイノベーションを促進するために中規模都市においてセンター・オブ・エクセレンス「AIカタリスト」を設置し、10万人のAIイノベーターと開発者を育成する。
  • AI生産性ラボの設置:10州に設置された20の国家技能訓練機関(NSTI)と国立電子情報技術機関(NIELIT)のセンターにAI生産性ラボを設置。200の産業訓練機関(ITI)で2万人の教育者を訓練し、10万人の学生に基礎的なAIコースを提供する。
  • AIソリューション開発:マイクロソフト・リサーチ(MSR)の専門知識を活用し、重要分野向けのAI対応ソリューションの開発に注力する。
  • スタートアップ支援:最大1000社のAIスタートアップに対してアジュール(Azure)クレジット、ビジネスリソース、メンターシップなどの特典を提供し、インドのスタートアップエコシステムの革新と成長を促進する。
  • 多言語対応基盤モデルの開発:インドの言語的多様性と独自の要件に対応するためのインド語をサポートする基本モデルを開発し、文化的・文脈的関連性を確保する。
  • データセットプラットフォームの構築:データセットのキュレーション、注釈、合成データ生成のためのツールを含む、堅牢で拡張可能なデータセットプラットフォームの構築を支援する。
  • 責任あるAI開発の推進:枠組み、基準、評価指標を共同で作成し、インドにおけるAI安全研究所の設立を支援する。

インドAIとマイクロソフト社は、このパートナーシップを通して、インドをAIグローバルリーダーとして位置づけ、包括的で持続的な成長を促進することを目指している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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