インド新・再生可能エネルギー省(MNRE)は1月22日、インドが2030年までに非化石燃料エネルギーの発電設備容量を500GWに到達させる取り組みにより、クリーンエネルギーにおける世界的なリーダーとして台頭しつつあると発表した。
インドは2024年、前年と比較して太陽光発電設備が2倍以上、風力発電設備が21%増加し、太陽光発電容量が24.5GW、風力発電容量が3.4GWと過去最高の増加を記録した。これは、政府の奨励策や政策改革、国内の太陽光発電や風力タービン製造への投資の増加によるものである。太陽光発電の増加は、インドの再生可能エネルギー(RE)の成長の大きな要因であり、REの総設備容量の47%を占める。ラジャスタン州、グジャラート州、タミル・ナードゥ州が太陽光発電のトップクラスの州であり、インドの太陽光発電設備容量の71%を占める。
屋根置き型太陽光発電は2024年、4.59 GWの新規容量が増設され、前年と比較し53%増加した。インドは2024年にPM Surya Ghar: Muft Bijli Yojanaという名称の屋根設置型ソーラーパネル計画を開始し、10か月間で70万戸の屋根置き型太陽光発電の設置を促進した。さらに、送電網につながらないオフグリッドの太陽光発電が182%増加し、農村部におけるエネルギーアクセスの目標に貢献した。
一方、インドの風力発電容量は2024年に3.4 GW増加し、グジャラート州(1250MW)、カルナータカ州(1135MW)、タミル・ナードゥ州(980MW)が主導した。これらの州は、新規風力発電容量の98%を占めており、風力発電設置の継続的な優位性が際立った。
MNREは、政策介入や財政支援を通じて、REの成長を促進させる重要な役割を担っている。インドのREセクターは変革の途上であり、2024年は記録的な発電容量の増加と政策の進展が認められた。インドは2025年の取り組みに向けて、規制や財政、インフラ課題の対応が重要となっている。インドは、政策支援の継続や投資の増加、新技術の注力により、野心的なREの目標を達成し、クリーンエネルギーにおける世界のリーダーとしての地位を確固たるものにする。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部