インド政府首席科学顧問室(Office of the Principal Scientific Advisor)は2月28日、インドのニューデリーで科学技術協力に関するインド・欧州連合(EU)ハイレベル会合を2月27日に開催したことを発表した。
(出典:PIB)
会合には、インド側から科学技術庁(DST)、地球科学省(MoES)、バイオテクノロジー庁(DBT)の大臣らが出席、欧州委員会側からは、エカテリーナ・ザハリエワ(Ekaterina Zaharieva)委員や研究・イノベーション総局のマルク・ルメートル(Marc Lemaître)総局長らが参加した。インド政府主席科学顧問のアジェイ・クマール・スード(Ajay Kumar Sood)教授とザハリエワ委員が共同議長を務めた。
両者は、水資源管理、スマートグリッド、クリーンエネルギー、ワクチン開発、気候変動・極地研究などの分野における研究協力促進に重要な役割を果たしてきた科学技術協力に関するインド・EU協定を評価した。この協定は、2001年に締結され、2025年から2030年まで延長されることが決まっている。今回の会議では、特に廃水処理、ワクチンのイノベーション、深海探査における重要な成果が強調された。
また、スタートアップやユニコーン企業の創出で世界3位にランクインしている急成長するインドのイノベーション・エコシステムが協力の原動力として認識された。再生可能エネルギー、バイオ医薬品、人工知能、バイオ製造・バイオテクノロジーなどの分野におけるインドの新たな専門性にも焦点が当てられた。
さらに、量子コンピューティング、バイオ経済、グリーン水素、ブルーエコノミー、電気自動車とバッテリー技術、高性能コンピューティング、責任あるAIなどの先端技術分野での協力の可能性も検討され、共同資金調達メカニズム、科学交流プログラムの拡充、官民パートナーシップの強化の重要性が確認された。
会議の最後に、スード教授とザハリエワ委員は、インドとEUの科学協力をさらに深化させ、グローバルな課題に共同で取り組むことを改めて表明した。会議はネットワーキングセッションで締めくくられ、共同プロジェクトの拡大に向けた具体的なステップが話し合われ、インド・EU科学技術協定の下、両地域の経済・技術的利益を高めるための協力が今後も継続される見通しとなった。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部