2025年04月
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温室効果ガス削減に向けたカーボン・オフセット制度の詳細を発表 インド

インド電力省は3月28日、温室効果ガス(GHG)排出強度の削減に向けた国家的取り組みの一環として、インド炭素市場(ICM)におけるカーボン・オフセット制度の詳細を発表した。

インド政府は、2023年6月に「2023年 炭素クレジット取引スキーム」を導入し、同年12月に同制度を改正して、オフセット・メカニズムを制度化した。これにより、排出削減義務を負わない企業や団体も、自主的に気候変動緩和プロジェクトに参画できる枠組みが整備された。

このメカニズムでは、GHGの排出を削減・回避・除去するプロジェクトを実施する主体に対して、認証済みのカーボン・クレジットが付与される。特に、規制対象外の産業や団体が参加することで、経済全体としての排出削減努力が促進されるため、政府は、これにより国内の気候変動対策を一層強化し、インセンティブ構造を拡充できるとしている。

今回承認されたオフセットの方法論は8種類(水力・揚水発電を含む再生可能エネルギーの導入、グリーン水素の製造、産業部門でのエネルギー効率の向上、埋立メタンガスの回収、マングローブの植林・再植林など)に分類される。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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