2025年05月
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化学物質と廃棄物管理に関する国際協力を提唱 インド

インドの環境・森林・気候変動省は5月1日、スイスのジュネーブで開催されたバーゼル条約・ロッテルダム条約・ストックホルム条約(BRS)締約国会議(COP)において、ブペンデル・ヤダブ(Bhupender Yadav)環境・森林・気候変動相がインド代表団を率いて参加し、化学物質および廃棄物管理に関する国際協力を提唱したと発表した。

(出典:PIB)

同相は、閣僚級円卓会議においてBRS条約の効果的実施には資金調達、技術移転、能力構築、技術支援、国際協力の強化が不可欠であると強調した。さらに環境保護法、危険廃棄物管理規則、電子廃棄物管理規則(2016)を通じて条約を実施するインドの統合的なアプローチを概説した。これらのアプローチは制度的・技術的インフラ整備への継続投資によって支えられている。

また、COPへの参加に合わせて、ノルウェーが主催するプラスチック汚染に関する政府間交渉委員会(INC)に参加し、特定使い捨てプラスチック製品の禁止や、プラスチック包装の拡大生産者責任(EPR)など、インド国内の取り組みを紹介した。さらに、スイス連邦環境庁のカトリン・シュネーベルガー(Katrin Schneeberger)局長との二国間会談では、プラスチック汚染に関する法的拘束力のある国際文書の策定、国連環境総会(UNEA)決議で義務付けられている化学物質と廃棄物に関する科学政策パネルの設立に対するインドの支援に関する事項について話し合った。

インドは多国間の環境協力への取り組みを堅持しており、地球にとって公平で科学に基づいた持続可能な解決策を確保しながら、発展途上国の利益を擁護していく。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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