2021年05月
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ナノ粒子の3Dイメージングに成功 韓国の国際研究チーム

韓国の浦項工科大学校(POSTECH)の発表によると、韓国とシンガポールの国際研究チームが3月3日、ナノ粒子の異質性を3D構造で分析することに成功した。このチームは、XFEL(X線自由電子レーザー)を1時間あたり数千のナノ粒子に照射し、機械学習を用いて複数の3Dモデルを復元した。

研究チームは、韓国側は浦項工科大学校、韓国科学技術院(KAIST)、光州科学技術院(GIST)、基礎科学研究院(IBS)で、シンガポールからシンガポール国立大学(NUS)の研究者らが参加した。

ナノ粒子はnm(ナノメートル)サイズの独立粒子で、構造が一定ではない。この異質性を理解するには数千から数十万の、多岐にわたるサンプルを分析する必要があるが、電子顕微鏡では分析できるサイズの下限に限度があり、X線はサンプルを損傷する可能性がある。

この研究チームは、X線自由電子レーザーを用いることにより、300 nmの粒子を20 nm以下の解像度で分析することに成功。また機械学習を用いて数千のナノ粒子を分析し、従来の単一粒子ごとの分析では不可能だった、ナノ粒子構造の分類にも成功した。またこの研究により、ナノ粒子の多面体構造に付随する弾性歪みの分布や不均質な濃度分布も明らかになった。

新型コロナウイルスなどのウイルスはナノ粒子と構造が似ているため、今回の成功は、新型コロナウイルスの構造を高精度・高速でイメージングできる技術として注目を集めている。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部