2021年10月
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エイの突き出した目と口に流体力学な利点 KAIST

韓国科学技術院(KAIST)は、同院の研究者が、コンピューターモデルを用いて、スティングレイ(アカエイ等の毒針を持つエイ)の目と口が持つ流体力学的な利点を明らかにした。9月6日に発表した。この研究の成果は学術誌 Physics of Fluids に掲載された。

平たい体としなやかな胸ビレを持ち、効率的に泳ぐことに特化したスティングレイにとって、突き出した目と口は一見デメリットに思える。KAISTのスン・ヒュンジン(Sung Hyung Jin)教授らは、コンピューターモデルを用いた分析の結果、目と口が実際には推進力を高めているという結果を導き出した。

スン教授らは、コンピューターモデルにより自ら推進する柔軟性のあるプレートを作成し、前端を固定して、スティングレイが推進に用いている縦方向の調和振動(harmonic oscillations)を模擬的に再現した。また、ペナルティ埋め込み境界法(penalty immersed boundary method)を用いて目と口があるモデルとないモデルを比較し、目と口が周囲の水に与える影響を検討した。

その結果、目と口によって生まれる流れの渦と、この渦により生まれる圧力差によって推力と遊泳速度 が向上することがわかった。全体の推進効率は、目によって20.5%、口によって10.6%向上していることが示された。

研究者らは、この研究の成果を次世代船舶の設計に活用することを考えているという。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部