2021年11月
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衣服として着用できる生体電気センサー開発 米ユタ大学・韓国慶尚大学校

米国物理学協会出版部(AIP Publishing)は、米ユタ大学(University of Utah)と韓国の慶尚大学校(Gyeongsang National University)の研究者は、衣服として着用可能で低コストの生体電気センサーを開発したと発表した。9月28日付。研究成果は同協会が発行する学術誌APL Materialsに掲載された。

このセンサーは、筋肉が収縮する際に発生する筋電図(electromyography: EMG)信号を測定する。EMG信号は筋疲労と回復を評価するための指標として、神経筋疾患の診断と治療に役立つと考えられている。

最初は伝導性に優れた銀のペーストを直接布地にプリントしていたが、銀には多少の毒性があり、長時間触れることで皮膚への刺激を引き起こす可能性がある。そこで研究チームは、銀を金ナノ粒子で覆い、銀が皮膚に直接触れることを防ぐ方法を考案した。

これにより、伝導性に優れ、皮膚にも優しいセンサーが実現した。使用する金と銀は少量であるため、価格も低く抑えられる。

チームは、このセンサーを上腕二頭筋と指に接触させ、さまざまな運動に応じて筋肉から検出される信号を測定し、性能を検証した。さらに数回洗濯した後でも高い性能が持続することを確認した。

論文執筆者の一人であるフアナン・チャン(Huanan Zhang)氏は、「便利なだけでなく、高性能で生体適合性に優れたウェアラブルデバイスを設計できた」と語った。

研究チームは、この布へのプリント技術は、生体電気センサーに大きな変革をもたらすと期待している。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部