2022年01月
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二次電池向けポリアニオン系正極材料の容量を向上させる技術開発 韓国・高麗大学校

韓国の高麗大学校(Korea University)は、ナトリウム二次電池の材料として有望なポリアニオン系正極材料の容量を向上させるドーピング技術を開発したと発表した。2021年11月24日付。この研究成果は、米国化学界が発行する Journal of the American Chemical Society に10月19日に掲載された。

電気自動車(EV)市場の急成長に伴いリチウム不足が懸念されるなか、リチウム二次電池の代替としてナトリウム二次電池に注目が集まっている。現在は層状構造酸化物がナトリウム二次電池の主要な正極材料とみなされており、ポリアニオン系正極材料は安全性が高いもののエネルギー密度が低いことが課題であった。

カン・ヨンムク(Kang Yong-mook)教授の研究チームは、第一原理計算に基づき、クロムによるポリアニオン系材料「Na3V2(PO4)3」のドーピングにより、酸化還元反応を誘導し、容量を向上できることを理論上証明した。

さらに、室温での電気化学試験において、従来の材料と比べ、容量を40%以上向上できることを示した。

カン教授は「EVの安全性が重視されるなか、ポリアニオン系の正極材に注目が集まっている」としたうえで、今回の研究について「安全性に優れたポリアニオン系正極材料のエネルギー密度を、層状構造酸化物と同水準まで向上させる方法を発見した点で有用である」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部