2022年06月
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メタサーフェスで360度の位相変調を可能にする新手法発表 韓国KAIST

韓国科学技術院(KAIST)と米ウィスコンシン大学マディソン校 (University of Wisconsin-Madison)の研究者が率いる国際共同研究チームは、メタサーフェスで光の振幅を一定に維持しながら360度の位相変調(phase modulation)を可能にする、汎用性の高い技術を開発した。5月2日付発表。この研究の成果は4月19日付で Nature Communications に掲載された。

メタサーフェスは、LIDARや分光法、ホログラム等の技術に不可欠な特性を持つ光学材料である。マイクロ・ナノサイズの微細な構造を持つため、小型化し続ける電子コンピューターシステムにも搭載できるとして期待されている。

このような用途へのメタサーフェスの利用を可能にするには、振幅と位相の制御によって入射光(impinging light)を操作する必要がある。しかし、360度の範囲で位相を変化させながら振幅を制御することは非常に困難であった。

研究チームによって開発されたメタサーフェス  (提供:KAIST)

今回、研究チームは、位相と振幅の分離、広範囲の可変性というそれぞれ異なる特性を持つ2つの光学共鳴(optical resonance)を擬交差(avoided crossing)により融合させることで、この問題に対処した。

研究チームを率いたKAISTのジャン・ミンソク(Jang Min Seok)教授はこの研究について、「従来の限界とトレードオフを打破し、さまざまな種類のメタサーフェスに応用できる位相変調の新手法を提示している。このアイデアが、LIDARやホログラム等のメタサーフェスの主要な用途の実現に役立つことを願っている」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部