韓国政府は、韓国科学技術研究院(KIST)で開催された韓国のユン・ソンニョル(Yoon Suk Yeol)大統領が議長を務める「国家科学技術諮問委員会本会議(National Science Technology Advisory Board Plenary Session)」で、初の「国家戦略技術育成計画(National Strategic Technology Nurture Plan)」を発表した。10月28日付け。
同計画は、世界的な技術競争時代において将来の社会や国家安全保障に貢献する戦略技術について、これらの育成に向けた国家政策の方向を示している。同計画では半導体・ディスプレイ、二次電池、最先端モビリティ、次世代原子力、最先端バイオ、航空宇宙・海洋、水素、サイバーセキュリティ、AI、次世代通信、最先端ロボティクス・製造、量子の12技術を「国家的戦略技術」として指定している。
韓国の科学技術情報通信部(MSIT)は11月3日、タイの高等教育・科学・研究・イノベーション省(MHESI)と二国間会議を開催したことを発表した。2019年に釜山で科学技術に関する了解覚書(MoU)が締結されて以来初めての会議となる。両機関の代表者は宇宙技術やテーラーメイド(tailored)医療AI技術、気候関連技術について意見を交わした。
MSIT、韓国航空宇宙研究院(KARI)、韓国電子通信研究院(ETRI)は11月8日、8月に打ち上げられた月探査機「タヌリ(Danuri)」が、宇宙空間からの動画・画像データの転送に成功したと発表した。
ETRIは8月25日と10月28日に、タヌリに搭載されたデータ遅延/途絶耐性ネットワーク装置(Delay/Disruption Tolerant Network Payload:DTNPL)の検証試験を実施し、データを転送した。ミッションの目的よりも距離が3倍以上離れた位置での試験に成功した点で、この成果の意義は大きいという。MSITとKARIは、地球や月の軌道を捉えたタヌリからの画像を公開した。
サイエンスポータルアジアパシフィック編集部