2023年03月
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シマウマ模様の白と黒の温度差を利用、曲げ伸ばし可能な発電システム開発 韓国GIST

韓国の光州科学技術院(GIST)は2月20日、同院と高麗大学校(Korea University)の共同研究チームが、シマウマのような白黒の縞模様を発電に利用する、生分解性で曲げ伸ばし可能な繊維状の発電システムを開発したと発表した。研究成果は2月1日付けで学術誌Science Advances のオンライン版に掲載された。

このシステムは、ナノ薄膜材料の表面につけた縞模様の白い部分と黒い部分の温度差により生じる「熱電現象」を利用して発電する。従来の複雑な熱電材料と異なり単純な水平構造を利用しているため、柔軟性や弾力性が求められるさまざまな環境に利用できる可能性がある。さらに24時間通して発電が可能であり、生理食塩水に溶解する生分解性材料を用いているため、環境に優しい次世代のエネルギー源になりうると期待される。

さまざまな天候条件下での実験において、このシステムは、低電力センサーを動作させる電力に相当する約6マイクロワット/平方メートル(µW/m2)の発電に成功した。また、四方向に引っ張っても発電性能が維持された。

研究を率いたGISTのソン・ヨンミン(Song Young Min)教授は「フレキシブルな電子素子の実現に向けた工学と光学の融合(convergence)による研究の成果であり、実装が困難であった水平方向の温度制御に成功した点で意義がある」と語った。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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