2024年10月
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ビッグデータで干ばつへの世界的意識を多面的に分析 韓国POSTECH

韓国の浦項工科大学校(POSTECH)は8月30日、干ばつに対する世界的な意識について、Googleトレンドのビッグデータを利用して多角的に分析した調査の結果を発表した。この研究成果は、学術誌npj Clean Waterに掲載された。

干ばつは、徐々に進行するため、危機的状況になるまで気付かれないことが多い。この認識の遅れがしばしば、適時な介入を妨げ、効果的な被害軽減戦略の実施を困難にしている。

今回の研究では、干ばつに対する世界的な意識を、ローカルレベル(国内で生じている干ばつに対する意識)、遠隔地レベル(他国で生じている干ばつに対する意識)、グローバルレベル(干ばつの影響を受けていない国々の間の意識)という3つのレベルで検証した。

調査から得られた重要な知見の一つは、干ばつの発生率は過去10年間大きく変わっていない一方、干ばつに対するグローバルな意識が著しく高まっていることである。これは特に、オンライン上の干ばつ情報に対する関心の高まりに顕著に表れている。インターネットやソーシャルメディアの登場によって干ばつに関する情報へのアクセスが容易になった結果、干ばつ問題に対する理解が広まり、干ばつとその影響に対処するための世界的な行動の必要性が認識されるようになっている。

また、干ばつに対する意識の形成において、経済的要因が重要な役割を果たすことも明らかになった。国民一人当たりの国内総生産(GDP)が高い国は、遠隔地レベルでの干ばつ問題に対する意識も高かった。このような相関関係の背景には、経済的に豊かな国は情報やテクノロジーへのアクセスに恵まれており、グローバルな問題に関する情報を入手しやすいこと、また、干ばつの被害を受けている国と農産物や貿易の面で関係が深いことなどがある。

(出典:POSTECH)

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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