2025年02月
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超薄型メタレンズを用いたAIベースのイメージングシステムを開発 韓国・漢陽大学校

韓国の漢陽大学校(Hanyang University)は1月31日、電子工学部(School of Electronic Engineering)のチョン・ヘジュン(Chung Hae-jun)教授率いる研究チームが超薄型メタレンズを用いた人工知能(AI)ベースのイメージングシステムを開発したと発表した。この研究成果は、学術誌Advanced Photonicsに掲載された。

メタレンズは、そのコンパクトなフォームファクターと優れた性能により、スマートフォンカメラのような光学デバイスの大幅な小型化を可能にする。しかし、既存のメタレンズ技術は、帯域幅の狭さや色収差、角度収差、大量生産の難しさなど、実用化に課題を抱えている。

これらの課題に対処するため、チョン教授の研究チームは、大量生産されたメタレンズによって生じる画像劣化を補正できるAIベースの画像復元技術を開発した。この新たなアプローチでは、画像からの空間情報を利用し、生成モデル学習に、補完的手法として教師あり学習を組み込む。その結果、開発されたメタレンズイメージングシステムは、色収差と角度収差の補正において非常に優れた性能を示し、物体検出性能も大幅に向上した。この技術は、ドローン、自律走行車、スマートフォンなど、コンパクト性が重視される分野での応用が期待される。

この研究成果は、テクノロジー見本市「CES 2025」で紹介され、XR部門とモバイル機器部門でそれぞれイノベーション賞を受賞した。

サイエンスポータルアジアパシフィック編集部

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